ハヤカワ文庫SF<br> ハイペリオン(下)

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ハヤカワ文庫SF
ハイペリオン(下)

  • 著者名:ダン・シモンズ【著】/酒井昭伸【訳】
  • 価格 ¥1,034(本体¥940)
  • 早川書房(2013/09発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150113346

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内容説明

時は二八世紀、人類社会の辺境に位置する惑星ハイペリオン――今まさに、この星にある謎の遺跡〈時間の墓標〉に封じられた、時を超越する怪物シュライクが解きはなたれようとしていた。その謎を解明すべく送りだされた七人の巡礼者が、旅の途上で語る数奇な人生の物語とは……

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

142
想像力を掻き立てる表紙だ。各人の語る話が長いのでまさかとは思ったが、話はこれで終わらず続編に持ち越し。というか、これはハイペリオンのシリーズの中の一巻の位置付けなのだと気付き、先の長さに気が遠くなる。カトリック的、ユダヤ的、AI的な問題。そして、男女間、親子間の愛が試されるようなそれぞれのエピソード。それが各々の十字架となり、ハイペリオン巡礼への確固とした動機となる。シュライクは、一体なんなのだろう。2017/07/26

KAZOO

121
上巻では3人の過去のハイペリオンとのかかわりが物語で語られるのですが、下巻も同様な感じでそれぞれの人物の話がひとつの物語となっています。とくに学者がなぜ子供を抱えていたのが明らかになります。SFという範疇ではとらえられないような壮大な物語となっていくような気がしました。最後は「時間の墓標」を目指していくことで続くことになっています。私は未読ですが「没落」を読もうと思っています。2025/01/27

まふ

116
下巻では残りのワイントラウプ、探偵レイミア、領事の話が続く。きっとこれから面白くなるのだろう…。その中で、ワイントラウプの娘レイチェルが時間遡上性の病気に罹りどんどん若くなり赤ん坊にまでなってしまう部分があるが、これは清水義範「グローイング・ダウン」の設定と同じである。どちらかがこのネタを流用しているに違いない、と、ゲスの勘繰りをした。全体的印象としては、SF仕立てにしなくても書ける内容ではないか、と、ふと思ったが、そうでもないのかもしれない。G676/1000。2025/01/02

セウテス

79
下巻は学者、探偵、領事の話が、順番に展開する。中でも探偵の物語「ロング・グッバイ」は、SFなのにハードボイルドが感じられ興味深い。だが問題は本作が完全な序章であり、上下巻で広げるだけ広げた伏線が、全く解決にならない事だ。確かに6人の話は色々な技法で描かれ、何かの喩えであろう魅力に満ちている。しかし本作は、ようやく目的地に到着した所で終了する。どうやらスターウォーズのⅠやⅡの様な位置づけらしいが、副題を着ける等読者に解る様にすべきだと思う。正直ビックマックを買ったら、肉は別売りですというのは如何なものか。 2021/03/27

harass

66
謎の遺跡『時の墓標』に向かう巡礼者たちが語る奇想天外の彼らの半生。すべては、この墓標に因縁があるものたちだった。これから、というところで終わる。実はこの上下巻はまだこのシリーズの始まりでしかない。謎は全然解き明かされないままだ。トレンチコートを着る女性探偵の話『ロング・グッドバイ』が個人的に好み。SFや文芸作品の小ネタが随所のあり、マニアであればなおさら十二分に楽しめる。あらゆる物語形態を注ぎ込んで構成された傑作SF。十数年ぶりの再読だが良いものは良い。ぜひおすすめ。2017/03/10

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