内容説明
紅茶のやってきた遙かな道を辿り、香りのある風景をつづるティーエッセイ。世界三大銘茶の一つ、祁門茶を訪ねて中国、祁門へ。スコットランドの田舎に生まれ、セイロン紅茶の偉大なパイオニアとなったジェームス・テーラーの足跡を訪ねて、スリランカ、英国へ。なにげなく口にしているいつもの紅茶に、こんな物語があったなんて―。イラスト多数。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
影実
2
紅茶研究家で自身も紅茶専門店を経営している著者による紅茶を巡る旅のエッセイ。各地のお茶文化について柔らかな視線で語られており、また要所要所に挟まれる暖かなタッチの絵も合わさって楽しく読めた。前半が中国の祁門紅茶(世界三大紅茶の一つ)の工場を見学する顛末、後半はスリランカ紅茶の父ジェームス・テーラーを巡る旅を描いている(どちらも面白いが話の内容に深い関連性がないのが残念)。欲を言うならインドの紅茶栽培やチャイについてもページを割いてほしかった。2018/01/25
あくび虫
2
紅茶そのものの本だと勘違いしていたので、エッセイでびっくりしました。ついでに一行目から衝撃を受けることに(笑)――これは紅茶の本ではなく、旅の本だと思った方がいいです。その方が絶対に楽しい。失礼な言い方ですが、後半に行くにつれて舞台が文明的になっていきます。そのせいか、序盤の方が印象深い……というか、灰汁が強い。――既知のこと扱いで引っかかってしまうところがあったので、そのあたりはもう少し書き込んでほしかったかな。概して軽い読み物といった風情でした。2016/08/22
ranba
2
紅茶と聞くと気取った感じが一番にくるが、この本の中では中国やスリランカなどの産地や工場の話が多く、紅茶の別の面を教えられてとてもおもしろい。紅茶がすごくおいしそうに書かれているので、飲みたくなる。2010/08/08
驟
1
相変わらず、文の端々から紅茶愛が伝わってくる。紅茶好きとしてはイギリスに憧れるが、こういう原産地の文化も刺激的で良いなぁ。2011/10/07
u_ro2
0
紅茶の国。その国の日常も垣間見れておもしろかった。2015/12/17