祥伝社文庫<br> 来なけりゃいいのに

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祥伝社文庫
来なけりゃいいのに

  • 著者名:乃南アサ
  • 価格 ¥759(本体¥690)
  • 祥伝社(2012/01発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784396327675

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内容説明

ベテランOLの多恵子はOA化に伴い仕事が減少、後輩たちに疎まれ鬱々としていた。ある日部長にOLたちの指導を命ぜられ、俄然発奮するが…(「春愁」より)。保母、美容師、OL…働く女たちの哀歌、無意識の中に潜む狂気を描くサイコ・サスペンス傑作集!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

394
いずれも女性を主人公とする7つの短篇から構成される。「あとがき」によれば、著者のデビュー直後の作品も含まれるらしい。どれだろう?表題作?それとも「降りそうで降らなかった水曜日」?自信を持って判定できないということは、私の鑑識眼がないのか、それとも乃南アサの作品が一貫している(悪くすれば変りばえがしないということだが、それは違う)からなのか。「ばら色マニュアル」と「降りそうで…」は、やや作り過ぎだが、それらを含めて働く女性たちの姿がせつなくも愛おしい作品ばかりである。プロットは単純と言えばそうだが上手い。2022/11/04

アッシュ姉

77
働く女たちによるサイコ・サスペンス。会社や職場などの環境に馴染もうと努力し、何とかストレスをやり過ごしながら頑張っている。そんななか他人から無遠慮な視線や言葉を投げかけられたら、そりゃキレチャウネ。ぷつんと切れるか、ぱちんとスイッチ入っちゃうか。アパレルへ転職したOLと保育士の話が面白かった。全体的におとなしめだったので、もっと怖い話をよんでみたい。2020/03/10

さっこ

67
7話短編集。働く女性たちの心の奥に渦巻く嫉妬、哀歓。いや~な後味の残る作品。表題作の「来なけりゃいいのに」は早い段階で真相は分かるのだけれど、それでも一番面白かった。2021/07/10

tengen

60
見栄を張った転職先のことがバレた。☆元彼が幸せな家庭を築いていた、可愛くない私は…☆彼女をたしなめるのだが異常なのは彼女ではなかった。☆幸せな会社生活、憧れの先輩、そしてアメリカ行きの打診が!☆生理が来ないと云った途端彼が遠ざかる、中学生のまゆの心は…☆彼の転勤について来ないかと言われるが私には4人の姉弟が重荷であった。☆私は会社になくてはならない人材、なのに優秀な新人が入ってきて…☆☆彡熱帯魚/最後のしずく/夢/ばら色マニュアル/降りそうで降らなかった水曜日のこと/来なけりゃいいのに/春愁/あとがき2018/09/26

キンモクセイ

53
〝熱帯魚〟若い女性なら誰もが知ってるアパレルブランドに転職した。みどりたちから羨望の的で気分良い。でも実際はボタン付けやリボンを測る、毛糸を巻き取る。社員は鮮やかな服装とは逆に生気のない顔色。いつしか私も死人のような顔になっていた。〝最後のしずく〟幼稚園の先生なんて出会いがない。転入してきた女児はお人形のように可愛いが性格が悪くへんな顔とバカにされた。憎たらしい。心の中で割れた音が聞こえた。〝来なけりゃいいのに〟典之が福岡に転勤になる。妹や弟の世話がなかったら一緒に行きたい。妹たちがうるさい。ザワザワする2021/02/09

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