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内容説明
地方の屋敷に疎開したペベンシー家の4人兄妹が,ある日,大きな衣装だんすにはいると,雪のつもる別世界ナルニアへとつづいていました.子どもたちは,正義のライオンとともに,白い魔女の軍と戦い,永遠の冬を打ち破ります.
目次
もくじ
1 ルーシィ、衣装だんすをあけてみる
2 ルーシィの知ったこと
3 エドマンドの番
4 プリン
5 ドアのこちらに、まいもどって
6 森のなか
7 ビーバー一家にもてなされる
8 ごはんのあとの一騒動
9 魔女のやかた
10魔法のきずな、ゆるみだす
11アスラン、近づく
12ピーターの初陣
13世のはじめからの魔法
14魔女の勝利
15世のはじまりより前からのもっと古い魔法
16石像のむれ、よみがえる
17白ジカ狩り
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
365
衣装ダンスを通路に異世界ナルニアへ。オープニングは常套的とは言え、実にワクワクする始まりだ。一面雪に覆われた夜の世界にポツンと立つ街灯の風景も忘れがたい。続いて現れるフォーンと、このあたりの物語世界への導入は見事。自分が、これを初めて読む子供だったらと思わずにはいられない。ただ、物語の枠組みがアスランの絶対善と氷の女王の絶対悪といった二元論で構成されていることは、図式的で単純化を免れない。キリスト教の世界観と言われるが、ライオンの姿をとるアスランなど、はたしてそうだろうかという疑問も多々残る。2015/10/20
zero1
84
クリスマス近くに読むにはいい作品。空襲を避けて大邸宅で暮らす四人のきょうだい。衣装ダンスがナルニアの国へ通じていることを知る。魔女が支配していたその国では、ずっと冬だがクリスマスは来ない。四人は魔女を倒し、世界を変えられるか?ライオンのアスランはキリストを表している。裏切りがあり、犠牲が必要になるのも同じ。これもまた神の計画?厩で生まれた大工の息子もゴルゴダの丘で悲しい顔をしていたのだろうか。シリーズは全七冊。瀬田訳の岩波版は古典新訳の光文社とは順序が異なっている。年代記なら「魔術師のおい」のほうが先。2018/12/19
ケイ
83
子供が小学生になった頃に、読み聞かせで全巻読んだ。私は子供の頃に、こういった話を読む機会がなかったので、素直に楽しんで読んだ。2015/11/25
ネギっ子gen
71
【涙が枯れるほど泣き続けた者には、最後には、澄んだ落ち着きが生まれる】『悪魔の手紙』は読むも本書は未読だった。実に面白し。名作は読むべき、と改めて痛感した次第。田舎の古い屋敷にやってきた4人きょうだいが大きな衣裳箪笥に入ると、そこは、雪の降り積もる別世界・ナルニア国。シリーズ第1作。<なんの裏切りもおかさない者が進んでいけにえになって、裏切り者のかわりに殺された時、おきての石版はくだけ、死はふりだしにもどってしまう>と。そうか。アスランは、イエス……。となれば、アダムの息子の一人・エドマンドはユダの役?⇒2024/02/24
テルテル
64
戦争中で地獄のような環境を味わいながら生きていかなければならない人々の声なき心の叫びが聞こえてくる。いじめを考える絵本『おおきなあな』か浮かぶ。希望を失い絶望感という『あな』に落ちていく兄弟の姿が浮かぶ。彼らの心の『あな』を埋めたのは、ナルニアの存在だった。ナルニアの人々は、彼らに使命を抱かせおおいなる希望を与えた。愚かな欲望の為の戦争の破壊者としてではなく、平和を取り戻すための彼らの戦いは現実の戦争との違いを伝える。ナルニアにとってアスランが希望ならば、家族や友達にとって私も希望となる存在になりたい。2015/04/25