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内容説明
「集団主義」「横並び行動」「会社主義」……日本人ならではの特徴といわれ、欧米人からしばしば「理解できない」「変わっている」と指摘されるこうした傾向は、なぜ生まれたのか?本書は、それを日本文化の異質性やユニークさとして片付けず、背後にひそむ合理的な行動原理の結果とみる。それは決して、日本人にしかわからない特殊な論理ではなく、「自分の利益を追求し、不利益を避ける」という人間の普遍的な行動原理に基いている。日本人が日本人同士で生活していく上では、これも一つの「正解」なのである。文章に「文法」があるように、人間の社会的行動も何らかの規則に従っている。筆者はそれを「行動文法(ソシオグラマー)」と名づけ、個人の考え方から日本社会全体まで、さまざまな事例を挙げて明晰な解説を試みている。日本と日本人の本質に迫った傑作評論であり、21世紀を間近に控えた今、改めて考え直すべき多くの問題を提起した一冊である。
目次
第1章 日本型ソシオグラマーの原理
第2章 日本人の考え方
第3章 個人のソシオグラマー
第4章 集団の中のソシオグラマー
第5章 さまざまの集団のソシオグラマー
第6章 日本型システム
第7章 その他のソシオグラマー
第8章 結論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ATS
4
★★★★★これあまり言いたくないが、すごい本ですよ。これほど日本人の思考傾向や行動傾向を綿密に調べて(綿密を念密だと勘違いしてた)、まとめられた本を他に知らない。各論を細分化したものは多いが、これは総論集といえる。やや長いので、辞書のように使ってもいいかもしれない。2016/02/29
夢読み
2
面白いのだが、もう少し全体にテーマ(日本人らしさ)に沿った整理にしてほしかったのと、「日本人らしさ」というからには「他国の人はそうではない」という対比が必要なはずで、それがほしかった。ただ「日本人は(補足:今ここにある)状況への適応を第一として行動する」のはその通りではないかと思う。その帰結として「受け身の姿勢をとって」「これしかない」状況まで何もせず、その状況が悪ければ「自滅」する。これはオプション(選択肢)を自ら消してしまっており、不利な方向にしか動かない。「状況を作る」リーダーシップが必要なのだ。2017/12/27
朝吹龍一朗
2
「行動文法」という言葉を初めて知った。「真実とは自分に取って都合のよいことでなければならない。そうでないものは「真実」とは見なされない」任意のページを開くと出てくる。「「先生」とと呼ばれるのは、顧客がこの人にすがって何とか利益を得たい(中略)というのでお願いしなければならないような仕事をしている人」ということで、450ページに日本人の行動原理(行動を解釈する原理)が詰まっている。しかもそれらが体系的に整理されているところがすごい。これから社会のリーダーになろうという野心のある人必読。2011/03/15
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