内容説明
ある夜、高山藩士・時雨掃部は、酔って絡む浅井嘉三を斬殺した。雁金に一尺五寸、人間業とは思えぬ斬り方に、検死をした中条小三郎は驚く。一度、人を斬ると癖になる。掃部は浪人や山賊を斬ることで快感を覚えるようになった。やがて、浅井の遠縁にあたる目付・南野主水介は、掃部暗殺に討手を差し向けるが……。斬鬼と化した男の壮絶な死闘。「牙」シリーズ第五弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
depo
1
図書館リサイクル本。牙シリーズ第5作。 2023/06/03
ニミッツクラス
1
人斬り牙シリーズの5作目で、00年の初版を読んだ。この藩名+牙がタイトルの7冊の作品群は毎回主人公が違う。入手の都合で途中を割愛したままだが、気になって読んでしまった。一作目と比べるととてもこなれている。頭の鉢を飛ばす以外の全ての峰節が凝縮されており、一気に読めた。多人数との斬り合いで自分の刀を滅多に使わないという所が、昔から好きだなぁ。今回は数えた・・山賊、藩士、役座(やくざ)、盗人、用心棒など都合80人ほどを斬り殺している。この主人公なら、生き抜いていけるだろうな、と感じる安定感が良い。★★★★☆☆2013/02/02