新潮文庫<br> 邪眼鳥

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新潮文庫
邪眼鳥

  • 著者名:筒井康隆【著】
  • 価格 ¥550(本体¥500)
  • 新潮社(2014/05発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101171388

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内容説明

顔のあるものがいない…。それが大富豪・入谷精一の葬儀だった。喪主は美貌の後妻・春子。先妻の子供である英作・信子・雅司の三人兄妹弟は、精一の莫大な遺産の出所に疑問を感じ、あるレコードが謎を解く鍵であることを知る。その「夏の初恋」なるSP盤には、奇妙な歌詞が…。富豪の遺族が踏み込んだ時空の迷宮。本格ミステリを凌駕する圧倒的パワー。「RPG試案―夫婦遍歴」併録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばりぼー

44
断筆期間を経て発表された、難解極まる復帰第一作。3回読み返しましたが、とても追いつけません。ただ、わからないながらも何度も読ませるだけの吸引力を有していることは間違いなし。読点を極力排して、ある場面の描写が次の場面に溶け込む文体、視点も空間も時間も入り乱れる混沌とした構成など、常人の理解など期待していないかのよう。『メカゴジラの逆襲』『グレートマジンガー対ゲッターロボ』を観た思い出を語っていた佐市が、阪妻の『雄呂血』や『海底王キートン』を懐かしむ父の精一にすり替わっていくあたりが、私の限界でした(笑)。2017/02/13

さっとる◎

36
【再読祭】初読時は中学生か高校生か…筒井さんが好きなわけでもどんな作品を書く人なのかも全く知らず、裏の粗筋が気になって衝動買いした、はず。さっぱりわからなかった記憶(笑)。筒井力不足!今読んでも最初のほうは「ん?これ何だ?普通に小説?」となるも、徐々に違和感が。何かおかしい。何だろう?段々と濃くなる不気味な気配。ここから先は進んじゃダメだ。だがそう気付いた時にはもう遅い。どこにも出口のない閉塞感に襲われ、それでいて果てしのない悠久の時を漂うかのような感覚。こんな本だったのか!再読して良かった(*´-`)2016/12/15

ねりわさび

31
杉山某という幻の小説家が描いた幻の作品、邪眼鳥を物語内原案として筒井康隆が書きあげたSF家族ドラマ。主人公が四人いて読み進める度に時間軸がスリップしていくため正直なところ読みにくい。読後も特にカタルシスはなかったのですが、意図的に終焉を描かないというラストに向けて、実験的なドラマツルギーを完成させようとしたパワーは受けとることができました。一般向けではありませんが、筒井マニアにとってはお薦めの小説でした。2019/05/29

とも

30
★★途中でギブアップ。もし面白いと感じる人がいれば、どこが面白いのか説明頂きたいくらい。。。2015/11/15

S.Mori

26
作者が断筆宣言を解除した直後に発表した2編。当然力が入っており、読みごたえがあります。短いですが、小説でこんなことができるのかと言う驚きを感じました。「RPG試案―夫婦遍歴」は一見仲の良い夫婦の話に見えて、結末では予想もつかないシュールな世界に連れて行かれます。「邪眼鳥」は夢と現実、虚構と現実というように複数の世界が小説の中で混じり合い、凝縮された物語が作り出されています。若い頃の作品のように突き放したブラックユーモアは控えめで、叙情性が感じられるところが非常に好みです。2020/07/09

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