内容説明
啓一郎は法子や薫との関係を続けながらも、麻美にますますひかれていった。麻美は遊びでは恋愛できないと、啓一郎との関係に距離をおこうとする。が、ついに麻美を沖縄旅行に連れ出すことに成功した。一方、何か啓一郎の変化を感じた法子は、自分から去っていった。また薫との仲も清算した。本気で結婚を考え始めた啓一郎だったが、麻美からの意外な申し出を聞かされる。求めるものは知か美か性か。3人の女たちの間で彷徨う男の恋愛模様を描く。〈下巻〉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
448
啓一郎の女性弄び遍歴の結末が気になり一気読み。鼻持ちならないヤツなんだが、阿刀田さんの知識と見解の幅広さに巻かれてちゃんと最後まで。にしても角川文庫、裏側のあらすじで、ネタバレやめてくれぇぇぇ。解説はなんと山本文緒さん←今作中のベストヒット。2021/02/12
ken-chang
2
既読2019/05/16
まめちゃん
0
30歳半ばの独身男性と彼を取り囲む3人の女性の物語。 結婚なんてもう40年以上も前のことでしたが、ここまで深く考えずに結婚してしまった。 余り考えすぎも禁物。ある程度のところで妥協して、後はひたすら忍耐と代替性を求めることが結婚生活を継続していくコツかな? 3人の女性の中では法子の生き方に惹かれるものを感じました。うまく制御していくは難しいでしょうが。 麻美は好きになれない。薫は怖い感じがするが、一面可愛い面もあるのかも。 酒を飲みながら女性とゆっくり話ができたらいいな、と思うのが下戸の悲しいところです。2019/03/23