内容説明
連合赤軍事件で悲劇的な死をとげた女子学生の68年?71年にかけて遺した日記。ここに表わされたものは、60年代後半から70年代初頭の激動の時代の重圧にあえぎながらも、人間らしい生き方を追求した真摯な魂の記録である。
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目次
1 1968年12月13日~1969年8月19日
2 1969年9月25日~12月28日
3 1970年1月1日~4月3日
4 1970年4月13日~11月25日
1971年1月~4月4日
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かふ
11
連合赤軍のリンチ殺人事件で亡くなった女子大生の日記。最初読むと『二十歳の原点』に似ていると思った。時代的なことなのか。文体が英単語がアクセサリーになっている。これは芥川の影響か?あと吉本の詩が引用されて、それっぽい詩が書かれていたり。二十歳のときに自身の成人式を祝うのではなく、ここまで育ててくれた母親に感謝を述べる言葉とか読むとぐっときてしまう。Kという活動家のリーダーと出会って学生運動から活動家へ。火炎瓶所持で警察に捕まる。2018/07/21
Sakana
7
「あさま山荘事件」の「総括」として行われた、連合赤軍による12人の同士殺害。本書は、その「連合赤軍リンチ事件」で死亡した、革命左派に属する学生、大槻節子の日記である。赤裸々で、苦くて、読んでいて苦しかった。生活(家族、現実、恋人)と組織との間で揺れる、私よりも年下の女の子…。こころが搔き乱される。行動するとは。活動とは。日常生活の中で政治について考えるとは…。私は、この時代の言葉を使うならノンセクトだけど、そんなん関係ない。この時代について過大評価する風潮もあるけど、私は痛みを共有したい。苦しみを感じたい2018/08/16
マーク
2
32 このような結末とならざるを得なかった、のは大きな不幸。特に母親の気持ちを考えるとね。 公開されることを前提としていない私的メモ、依って論理不明確、事実関係不明。 略語多く、人名不明で、消化不良気味。最後の断章で少し判明するもいまひとつ。 ●母の優しさへの葛藤。 ●真面目すぎる。現実を観る眼の乏しさ。 少し銃を手に入れただけで、警察自衛隊に勝算有りとする愚かさ、非現実感。新興宗教。 ●犠牲者 寺岡恒一、金子みちよ妊娠、 加藤三兄弟?尾崎充男、遠山美枝子 ●恋人はkitaroでなくms? 心変わり? 2021/09/26
秋浜立
2
連合赤軍本はたくさん読んだけど、なぜかこの本は積読してた。山岳に入る以前で終わってるかららもしれない。無味乾燥なイメージがあったかもしれない。忘れた。でも、読んでみたら、彼女にも大きな物語があったことが、よくわかる豊かな日記だった。大槻さんは頭もいいし、感性もするどいと思う。2013/06/26