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内容説明
貧しさゆえに進学できない子ども、腕力にものをいわせる餓鬼大将、やさしい心の中学生、また剛直な教師、彼らが織りなす友情と義侠と師弟愛。いつの時代にもあったいじめ・暴力・非行。だが少年らの強靱さはそれをはねかえす。現代に通じる少年群像の心の叫びのなかに、人生問題、社会問題を提起し、時代をこえて訴えかける少年文学の金字塔。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
らふぃ
1
傑作。大好きだ。真面目にやってるのに吹き出してしまう。「おまえこれマジで言ってるのか?」とニヤついてしまう。世相がだいぶん変わってしまった今だからこそだろう。1927年の少年に向けて書かれた作品だが、当時夢中になって読んだ人は、この国を支えたきり遠くにいってしまった。でも、2014年の俺らに対しても本質は色褪せることがない。青空文庫にも掲載されているのでぜひ暇があれば手に取ってほしい。馬鹿にするでも感銘を受けるでもよし。ああしかし、決して叶わないけども、続きが読みたくて仕方がない!2014/08/05
takejun
0
優秀だが貧しくて中学に行けないチビ公は、豆腐売りで生活せざるをえません。乱暴者にいじめられ悔しい思いをしながらも、友情に支えられ、黙々塾で学び一高に進学します。受験生の頃に読んだこの作品こそ、私の原点であり理想の姿です。いつの時代にも変わらない生き生きとした輝きです。名門浦和中学vs黙々塾の野球試合の白熱、正義感ゆえの決闘、粗削りだが純粋な青春のきらめきが確かに存在し、忘れていた大切なものを思い出します。読み返す度に涙で一杯になります。2017/08/28
fukurou3
0
この人たちが戦争をどうくぐり抜け、戦後どうなったのか気になる。2013/11/24
ドド
0
むかしの風俗が面白い。筋はケータイ小説並みだが…2010/10/06
綾瀬のたつパパ
0
登場人物の分かりやすさは,さすが少年誌。 全体を通して旧制中学の生活が垣間見えるわけですが,校長を人格者として崇めたり,弁論大会では社会主義的主張を英雄待望論で抑えたりなど,皇国史観に根ざした表現が散見します。そういう時代だったんですね。 公の場では一歩も譲らず争いつつも,そこを離れれば会うだけで愉快な気持ちになれるという,千三と光一の間に流れる健全なライバル心は,時代を経ても変わらないものだと思いたいです。初読2007/11/16