内容説明
特殊慰安施設協会(RAA)――太平洋戦争直後、進駐軍兵士の性の処理のため作られた施設である。日本女性の貞操を守る、という理由で、ダンサーや事務員の名目を使い若い女性を募集した。華やかな銀座のクラブのマダムたちにも、この施設の出身者がいたのだ。伝説的なママ、津島映子を中心に、自らの知恵と肢体を武器に生き抜く女たちの物話。
感想・レビュー
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無謀庵@Reader
3
実話ベースのようなことを書いてはいるけれど、どこまで事実に沿ってるかはちょっとわからない。RAAとそこに動員された女性たちの話となると、歴史として記された資料がそもそもないだろうし、どこまで本当か調べる術もなさそう。RAAはなかったことにされる、あるいはすでにされてるんだろう。2014/05/14
dzuka
2
戦後のRAAの話に始まり、それにまつわる女性の武勇伝の話。 国にほんろうされ、お金にほんろうされ、男にほんろうされ、それでもたくましく生きていく女性を見事に描き切っていた。こういう人たちが礎を築いてくれたから、今の日本があるといっても過言ではないのかも。 2017/09/04