ハヤカワ文庫ＮＶ ディスクロージャー〔上〕

著者名：マイクル・クライトン【著】/酒井昭伸【訳】

早川書房（2014/11発売）

• ISBN：9784150408329

内容説明

コングロマリットとの合併をひかえて、熾烈なパワーゲームが展開するディジコム社。部長のサンダーズは、自分がつくと思っていたポストをかつての恋人に奪われたうえ、彼女から強引に迫られたセックスを断わった翌日、セクシュアル・ハラスメントで訴えられてしまう。時代の先端をいくビジネス・サスペンス。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[佐島楓]

女性上司からのセクハラ・パワハラというなかなか難しい問題を抱えてしまうサンダーズ。これからどう窮地を脱するのか。下巻へ。

2015/04/07

[bookkeeper]

★★★★☆ 再読。ITデバイス企業に勤めるトムはかつての恋人メレディスが重役に抜擢され、昇進の夢が叶わずに落胆する。彼女から誘惑され、それを拒絶したトムはセクハラを申し立てられ窮地に陥る…。’90年代前半、ハラスメント問題など、先進的な社会問題を取り上げて緊迫のサスペンスに仕立てるクライトンは鋭い。当時"ハラスメント"なんて言葉は聞いた事無かったかもなぁ。息苦しくなる様な展開は流石だが、登場人物たちに魅力が乏しく感情移入し難い。有能だが人情のカケラも無い人ばかりなのだ。両陣営の戦いはまだこれからだ…。

2024/05/07

[塩崎ツトム]

「ハラスメントは権力と云うものが存在する時に、男女関係なく起こる」。まさにそう！

2013/12/11

[せんにん]

クライトンというと「ジュラシック・パーク」や「タイムライン」などのSF小説のイメージが強いが、この本は打って変わって現代社会で起こるトラブルを題材にした小説である。セクシャル・ハラスメントは男が女に行うものだという常識を覆し、我々にその手の訴訟の全く新しい概念を提示した小説であるといえる。

2012/02/29

[greenish 🌿]

コングロマリットとの合併をひかえて熾烈なパワーゲームがくりひろげられるハイテク企業、ディジコム社。昇進への期待に胸をふくらませて出社した製造部長サンダーズは、いきなり足もとをすくわれた。自分がつくはずだったポストを、昔の恋人である女性メレディスに奪われたのだ。しかもメレディスに誘われたセックスを断わると、翌日さらに驚天動地の事態が彼を待っていた