内容説明
最初は酒に酔ったうえでのケンカかと思われた。ちょっとしたイザコザに巻き込まれ、逃げようとして相手の体に触れたとたん、その人は倒れ、打ち所が悪く……。大都会・東京ならではの、そんな殺人事件が連続発生。だが逮捕されなかった加害者には、死者からの脅迫状が届く! 動き出したのは、警視庁刑事部のマル秘部外組織「捜査0課」。そんな特別捜査班稼働の裏は。はたして犯人は見つかるか!? 後期長編シリーズとしてその後『眠れぬ夜の報復』も刊行。 1988年刊行。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やっさん
132
★★★☆ 次々と事件が起き、登場人物も次々と現れるが、特に混乱することもなく読みやすかった。終盤で、一人称としての向井聡美と、三人称としての河野美香が交互に出てくる場面、テンポ良くて好き。2017/10/28
セウテス
91
眠れぬ夜シリーズ第1弾。警視庁刑事部には、捜査0課という極秘の組織が存在する。本シリーズはこの0課の活躍を描く物語だが、二部作しかないのがたいへん悲しい。物語は酔っぱらいのけんかの末、死亡事故が起きてしまうのだが、同じ様な事案が在る事に疑問を持った刑事部長の命令で、0課が真相究明に動き出すもの。0課とは警察として表立って出来ない事案を、彼らなりのやり方で捜査をするのだ。現代版隠密同心の様なもので、死して屍拾うもの無しという所か。テンポが良く物語にいつの間にか入っている、軽いのにしっかりとした構成の傑作。2019/07/13
さっこ
43
面白かったです。よくある酔っ払い同士の喧嘩。それが致死に発展する事件が多発。なんの接点もないような傷害致死事件の共通点を見つけ犯罪の可能性を捜査する、警視庁刑事部のマル秘組織。組織の面々のキャラも楽しいし、きちっとした謎解きもありとても面白かったです。2019/03/24
papako
37
久々の岡嶋二人作品。警察の十二番目の非公開、超法規的組織の三人がある事件の見えないつながりを明らかにして、犯人を追い詰める。少しの手がかりから犯人へたどり着く過程はドキドキ。楽しめました!井上夢人の『the TEAM』のような感じでした。順番は逆ですよね。2014/04/28
ひよこ
33
『ジョーカーゲーム』(まではいかなくても)のように高スペック集団の0課メンバー。頭はキレるし腕もたつ。セガール並みの無敵っぷりで痛快!岡嶋二人はこんな小説も書いていたんですね。白瀬は海に死体を遺棄したんだからどのみち犯罪だよね(笑)アホだな〜。2020/03/04