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内容説明
●登場人物/九条有也(高3。大学受験を控える。ドラッグにはまっている。)浦里流香(高3。ドラッグで完全にいかれている。)火倉(カフカと呼ばれている。父親はシャブ中毒で死ぬ。)●あらすじ/いつも通り九条は、家庭教師の女とドラッグをやっていっていた。この社会に不満をもつ九条にドラッグで完全にいかれている流香が近づく。流香の手にしていたものは、固まった油絵を溶かす劇薬「ストリッパー」。シャブ中で父親を亡くしたカフカは、完全にラリっていた。そして、流香はカフカにも近づいていく。九条・流香・カフカの3人は東京ストリッパー作戦を決行する。ありとあらゆるものを溶かしていく。そこに仲間外れとなって激怒した滝は、カフカに間違ってストリッパーをかけてしまう。視界を失ったカフカと出会う九条は何を思うのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なる
20
全1巻という短いストーリーの中に、不安、不満、抑圧、選民意識、脱力感、悪徳、ネガティヴであるがゆえの美しさが詰まっている。ストリッパーとは油絵を溶かす薬液の事らしい。主人公は18歳にして人生を達観する。空虚な世界に、混沌とした未来に、空っぽの自身に。衝動的なモノローグはいつまでも心の奥で激しくリフレインして鳴り止まない。「余生が始まる気がした」ー限りなく毒だけれどある意味で薬でもあるなって思う今となれば。作者が美大出身というのもあるのか絵柄がとても印象的。特に結末に向けての衝動には絶対に心を揺さぶられる。2020/10/09
ひこばえ
4
時代感が出てて面白い。いい意味で尖っている。たしかにこんな時期私もあったと思うが、ただ単に「青臭い」で言い終わらしたくないなぁ。全体が詩的。2019/10/17
はりねずみ
4
久しぶりの漫画。面白くて一気読み。「何を捨て、どう生きるか」が、テーマ。自分、歳とってしまったなと思う。ずっと反抗的でいたい。反抗的だった高校生の頃の気持ちが、とても懐かしかった。主人公は受験を控えた高校生で、社会の建前や現実の歪みに対峙して葛藤しているのだが、これを青臭い高校生の物語だとして読んではいけない。若ければ若いだけ響く内容だろうけど。やんちゃな若い人を見かけたら、主人公らを思い出したい。モラトリアムという言葉が、一時の迷いでいずれ治る病気のように使われているのだとしたら、それはとても悲しい。2016/06/09
DJ一戸建(北海道からデェース!)
1
ダークサイド山田玲司作品。先生いわくアリエネと対になった作品。これをへてのアリエネだと思いました。2015/08/05
ジン
1
思春期に読むなよ。俺になるぞ。悪いことは言わない。やめておけ。人生を棒に振ってみるか?それほどの勇気はないだろう?知らずに触れてしまった人。ご愁傷様。作者で気づいて。2010/06/01