集英社文庫<br> 無伴奏

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集英社文庫
無伴奏

  • 著者名:小池真理子【著】
  • 価格 ¥440(本体¥400)
  • 集英社(2016/02発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087482126

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内容説明

学園紛争、デモ、フォーク反戦集会。1960年代、杜の都・仙台。荘厳なバロック音楽の流れる喫茶店で出会い、恋に落ちた野間響子・17歳と堂本渉・21歳。多感で不良っぽい女子高生と男からも女からも愛されるような不思議な雰囲気の大学生の危険で美しい恋。激しい恋をひっそりと見守る渉の特別な友人、関祐之介。三人の微妙な関係が引き起こす忌まわしい事件は、やがて20年後の愛も引き裂いていく。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

466
「恋・三部作」の第一部。全共闘時代を生きた女の子の恋物語。自立する力もないくせに、親や教師を欺いたり、喫茶店でタバコをふかしたり、酒を飲んで集会に出かけたり、という彼女の生き方がわたしの理解を超える。そういう時代だったのだということはわかってはいるが。小池さんが「こじゃれたミステリーを書く作家」から、「ザ・作家」へ成長する過程の作品だったのだろう。2020/08/25

遥かなる想い

97
小池真理子の時代経験が最も色濃く反映された作品らしい。実際『無伴奏』という喫茶店があったそうである。秘密の匂い、破滅への疾走が怪しげな人物像とともにうまく描かれている。2010/06/26

ワニニ

59
何て言うか60~70年代の昭和な青春というものに、一種の憧れってのがあり、特にちょっと蓮っ葉に大人ぶっている女の子、真面目に闘っている姿、恋愛等、何故かノスタルジックな気分を誘う。白黒映画でも観て悦に入っている風が、本当にその世代から見たらバカにされそうだけれど。で、猥雑とか頽廃、暗さと切なさと甘美さ、これはもう堪らなく、小池さんがその青春を恋を振り返って思いっきり美しく描きたいというのも分かる気さえする。だが、そこまでで、う~ん。落ち着くと、それで?という気持ちにもなる。この空気感、映画ではどんなかな?2016/04/17

だまだまこ

57
没頭できる読書がしたいと思って、しばらく積ん読してたこの本を手にとった。私の知らない60年代後半の仙台を舞台に、高校3年からの熱い恋が描かれている。お嬢様と思われたくなくて、つっぱねて、進んで悪いことをしたり、学校も行かずに喫茶店で時間を潰したり…ちょっと時代を遡れば、まるで知らない世界のようだった。何か秘密がありそうな2人の関係は予想外の結末へ。そんな状況だったら、確かにどこに気持ちをぶつけていいかわからないだろうなぁ。彼女と一緒に渉に振り回されて、軽い疲労感。一気読みできて満足。2019/12/19

美雀(みすず)

47
いろいろな関係を思うたびに愛したり、嫉妬したり10代は本当に多感だったんだなと思った。誰でも通る道だとは思うけど、こういう場合はしんどいかもしれない。2016/03/30

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