ちくま文庫<br> ペルシーレス(上)

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ちくま文庫
ペルシーレス(上)

  • ISBN:9784480029003

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内容説明

蛮族、海賊、魔女たちが跳梁跋扈する極北の氷海から聖地ローマへ、いくつもの謎を秘めた世にも美しい兄妹の大巡礼の旅が始まる……。そのあまりの幻想性、奇想性のゆえに、世界の文学史の狭間に置きざりにされてきた、セルバンテス絶筆の大著の完訳。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

32
恋と冒険にあふれたセルバンテスの遺作。蛮族の島から始まり、ペリアンドロ、アウリステラという美貌の兄妹を中心に物語が進みます。ローマ巡礼を目指す兄妹の苦難と波乱万丈の物語に、彼らに恋する王子や王女、旅路にかかわる人々の挿話が絡むのですが、その物語も、決闘の果てに蛮族の島に流れ着き蛮族の妻を持つに至る者あり、魔女のマントでトスカーナからノルウェーまで飛ばされる者あり、慣習である親族の初夜権行使を拒んで海に乗り出す新妻ありと負けずにドラマチック。副題から想像はつくものの、美貌の兄妹の素性に思いを馳せつつ下巻へ。2017/01/25

あかつや

6
『ドン・キホーテ後篇』の序文で予告されていたセルバンテス最後の作品。今のところ恋と冒険に満ちた海洋ロマンといった風で、純粋な娯楽小説のようだ。なんというか『ドン・キホーテ』海版のドン・キホーテ主従抜きって感じ。決して悪くはない、悪くはないけどなんか物足りない。次々襲いくる冒険の数々はなかなかに楽しくはあるのだけど、どうしても合間にあの偉大な騎士と従士の掛け合いが欲しくなってしまう。まあでも主人公の兄妹(?)の出自も気になるし、下巻もなんやかやで楽しみだ。にしてもお兄ちゃん、ちょっとお話が長すぎませんかね。2019/03/06

吉兆

1
凄まじく陳腐で退屈の極みみたいな作品ながら、まるで現代小説的な描写もあって、別の意味で感心しながら読んだ。2015/06/16

たつみ

0
語り手がここでプロット詰まっちゃったんだけどと言い出したり、登場人物が主人公の作中話を長いね?長すぎじゃね?って突っ込んだり、かなりメタメタな構造なんだけど、そこに加えて訳注で「ここで作者設定忘れたらしい」などと突っ込みが入り、もうこれは訳注も含めて楽しむメタ小説2023/07/10

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