文春文庫<br> プロレス少女伝説

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文春文庫
プロレス少女伝説

  • 著者名:井田真木子
  • 価格 ¥509(本体¥463)
  • 文藝春秋(2016/05発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167554019
  • NDC分類:788.2

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内容説明

1980年代の女子プロレス。華やかにリングに上がる選手たちと、熱狂する少女たちの怒涛の歓声。あれはいったい何だったのか? 柔道から女子プロレスに転向した一匹狼の神取しのぶ。中国帰国子女で、日本語がわからずに毎日見ていたテレビで女子プロレスに出会った天田麗文。日本の女子プロレスに“就職”したアメリカ人、デブラ・ミシェリー。異質な3人を通して、独自の女子プロレス文化を生みだした日本社会をふかく見つめる、第22回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。

目次

女子プロレス少女群像
彼女たちの歴史
アメリカの女神たちと女相撲
孫麗〓@6CA4のプロレス
神取しのぶのプロレス
衝突!
ガイジンたちのプロレス
賭けの結末
麗〓@6CA4の帰郷とミシェリー家のクリスマス
彼女たちのいま

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

193
第22回(1991年)大宅壮一ノンフィクション賞。 昭和の女子プロレスブームだった1980年代の 雰囲気が今に伝わる本である。 女子プロレスラーとして生きた3人の女性を 通して、当時の日本の風景を描く… 女子柔道が まだオリンピックの正式種目でも なかった時代に 生きた 女性プロレスラーたちが 見た夢は何だったのか? 異質の3人を描きながら、どこか 不思議な 共感を覚える、そんな本だった。2017/10/22

ランフランコ

12
正直な所もっと楽しい内容かと思っていたが、なかなかに真面目な内容にびっくり。プロレスというかなり異様な世界に飛び込んだ4人の話だが、長与千種は女子プロレス界のアントニオ猪木だな。革命的な選手で圧倒的なカリスマ性を誇っている。引退して30年ほど経つが長与を超えた女子プロレスラーは現れていないと思う。そして最も印象的なのは神取忍。紛れも無くこの本の主役は彼女だ。彼女の信念と覚悟はすさまじく、それを端的に言葉に表せる能力が素晴らしい。存在そのものが異質で稀代の格闘家だ。女子プロレス最強の男は伊達ではないのだ。2019/07/26

yukalalami

11
80年代に熱狂的ブームがあった女子プロレスに少女達が求めたものとは。異質と言われた神取しのぶ、天田麗文、デブラ・ミシェリーの足跡をたどるノンフィクション作。長年にわたる取材と真摯な取り組みにより彼女達の内なる心の声を引き出した井田氏は素晴らしい聞き手だと思う。長与千種のプロレス愛と様々な葛藤を知ることが出来たのが良かった。「心を折ってやりたかった」は神取しのぶの今も語り継がれる名言です。2014/10/27

harass

10
三名の女子プロレス選手のインタビューを中心に日本の女子プロレスとその歴史を語る。クラッシュギャルズ全盛期を中心に描く。中でも神取忍の発言がすごい。つきつめた人は言葉の端々になるほどと感じさせる。先輩格のジャッキー佐藤との遺恨試合で彼女を初めてギブアップさせて海外逃亡した後、神取はその試合のことを語るが「(ジャッキーの)心を折らせる」ためにどういう具体的なことをしたのかの語りは凄まじい。あとがきは夢枕獏。大宅壮一ノンフィクション賞受賞作品なのに絶版で残念と書こうとしたがKindle版がでているようだ。2013/03/20

こまごめ

9
作者の井田真木子氏は故人。女子プロレスの成り立ちから話していて勉強になる。また女相撲はタイムスクープハンターでやっていましたし「菊とギロチン」って映画にもなっています。長与千種、メデューサ、神取忍、天田麗文のドキュメント。女子プロレスラーを取り巻く当時の日本の空気感をよく切り取ってますし、作者が女性なのでよりレスラーの内面に踏み込めたのではないかと思いました。神取忍ってすごく考えてプロレスしたからトップになれたのかと納得。心を折るは神取忍の言葉だがこの本から広まったようです。2022/07/04

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