内容説明
引き抜かれたカカシのあとに生えた草の葉っぱ、雲母(うんも)のようにキラキラする竜のウロコ、字の書かれた小さな石ころ――そんな奇妙なものばかりがあるというどんぐり民話館。そのどんぐり民話館を探しに、都会から一人の青年がやってきたが……。いつまでも語りつがれる民話のような味わいで、さまざまな人生の喜怒哀楽を描いた31編。ショートショート1001編を達成した記念の作品集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
165
人気SF作家・星新一さんがショートショート通算1001編を達成した誠におめでたい記念の短編集ですね。本書を読んで改めて考えると著者の良さは哀しみや悲壮感を全く感じさせない楽天的なストーリーにあるのかなと思いますね。時にはブラックな毒もあるのですが不思議と深刻な気持ちにはならないのですね。『永遠の青春』「このたび政府が不老長寿の薬を開発しました」と言って勧められ少し疑いながら飲んだ青年が恋人とのデートの目的を忘れてしまう。薬の効能書きには人口問題に関連し、生殖についての思考、行為、能力を失うと書かれていた。2020/07/25
てち
98
誰にでもわかりやすく楽しめる。これが星新一の作品の良いところだと私は思う。本作は民話を中心としており、オチがしっかりしているというより、不思議な感じを残す作品が多い気がした。2020/05/22
KAZOO
54
星さんのショートショート1001作目が入っている作品集です。31編入っていますが、SF的なものはあまりなく、結末もすっきりという感じではないものが多いと思いました。若いころに比べて年をとったということなのでしょうか?それでも読んでいると何はほっとする気がします。2015/01/11
Tetchy
52
1,000編突破の記念碑的ショートショート集。「来訪者たち」は星テイストど真ん中。2008/09/14
ふ~@豆板醤
33
3。整骨院でうとうとしながら読了。。さらっと読めるお話が多め。表題作と「酒の上の会話」がよかった。「イープカ、ワープカ、ホリヤーノイ」2017/09/04
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