内容説明
見事な翻訳でさまざまな国の短編小説の様式を集大成し、後の日本文学に広範な影響を与えた名作。本巻にはきびしい追及をくぐっての逃避行「樺太脱獄記」(コロレンコ)鰐に呑まれた男をめぐる奇想天外な物語「鰐」(ドストエフスキー)ほかにゴーリキー、トルッストイ、アルツィバーシェフなど、物語の宝庫ロシアの息吹をたたえた佳品9点を収める。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Gotoran
45
本書『諸国物語(下)」では、明治時代に鴎外が翻訳・紹介した露西亜の作家8名(レフ・トルストイ、コロレンコ、ドストエフスキー、チリコフ、アルフィパーシェフ、クズミン、アレクセイ・トルストイ)の9作品を収録。帯によると、“世にも不思議な物語もあるーロシア文学のゆたかさと、鴎外文学の香気、小さな文庫の大きな世界”と。冒頭のレフ・トルストイ独自の宗教観が垣間見られる「バテル・セルギウス」とワニに呑み込まれた男を取巻く人々の不条理な論理と会話を描いたユーモア溢れるドストエフスキーの「鰐」が印象に残った。2017/06/27
ダイキ
4
森鷗外が訳した海外文学のアンソロジーで、この下巻はロシア文学集。やはり作品そのものの完成度はトルストイ(『パアテル・セルギウス』)やドストエフスキー(『鰐』)が傑出しているように思うものの、個人的に最も惹かれたのはアルツィバーシェフの二作(『笑』・『死』)。最近漸く鷗外の文体も少しずつ解る様になってきた気がします。2017/04/13
abtbab
0
アルツィバーシェフの「笑」を読んだ。2012/03/12
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