内容説明
吉良邸に討ち入った浪士たちの中に小山田庄左衛門の姿はなかった。主戦論の先鋒だった彼が“義挙”に加わらなかったのはなぜか。脱盟した男の眼を通して武士の不条理を抉った大佛文学の傑作。佐多芳郎初の挿画32点入り。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんこい
5
忠臣蔵、と言っても松の廊下も上野介討ち取りも直接は描かれず、お城の受け渡しや、雌伏の時が描かれます。主君の仇を討つことが本当にどうなのか、武士と町人と同じ時代に生きていても考え方も暮らしぶりもまるで違いますね。庄左エ門は討ち入りに参加せず、その後どうなったのかな。2014/08/24
駄目男
4
本書を読んで痛感したのは小山田庄左衛門の生涯よりは大佛次郎の作家としての資質。こんなに優れた小説家だったとは思わなかった。主だった登場人物の心の裡を覗いて来たかのような見事な洞察に頭が下がる。また忠臣蔵の見せ場はまったく登場しない。殿中での刃傷沙汰。内匠頭切腹の場面。内蔵助と瑤泉院の別れ、または血判書を仏前に備える場面。清水一学との対決。上野介の首級を上げる場面。それでいながら読ませ甲斐のある小説になっている。小山田庄左衛門はどうなったのか?史実とはやや違う展開になっているが、そこは読んでのお楽しみ2018/07/09
藍兒堂
0
★★★2015/12/30
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