内容説明
人影のない秋の軽井沢。そこで仁科洋子は男と出会い、恋におちた。語り合ううちに洋子は、男に悩みを洩らす。東京のマンションで不気味な隣人から恐怖を与えられている、と。男はやがて或る計画を持ちかけた。即ち交換殺人! そして事態は予想外の展開へ。哀愁と恐怖が交錯する、ロマンチック推理。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
40
題名ズバリな内容ではあるがちょっと残念な感じの長編。新聞連載縛りに翻弄された感が色濃く伺えてしまう(霧に掠れずにね)。栞と一緒に平成3年読書週間の書店くじが挟まっていたので購入時以来約23年ぶりに開いて読んだみたい。2015/01/16
takaC
9
読売新聞連載(1991年10月読了)1991/10/30
MIKETOM
6
愚かな女。男に騙され男の言うがままに殺人を犯してしまう。その直後から男が行方不明に。女は男を探し求め…。←てなことが真実なのかどうか、阿刀田は敢えて明らかにしない。このへんがいかにも阿刀田節。もしかしたら本当は誠実な男だったにかもしれないと女は淡い希望を持つ(客観的にその可能性もある)。しかし、誠実であっても不誠実であっても、どちらに転んでも待っているのは絶望だけ。淡い希望を絶望に変えるために真実を追い求めるのか…。ラスト数ページは哀れでやりきれない。【寒い。夜が駆け足で近づいてきたらしい】物悲しい。2020/09/02
skyfield
1
長編推理小説。推理小説は犯人あてをテーマとするものが大多数だが、本作品は動機あてがテーマになっているところに特色がある。又、謎解きシーンのところが断定的でなく、本格に対する批判めいたものも読み取れる。作品としては面白さを感じるが、ヒロインの倫理観がやや欠落しているように感じられる部分がひっかかる。短編やショートショートであれば、あまり気にならないのだが…。
ipusiron
0
1998/9/29読了
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