内容説明
神々との戦いのさなか、何者かによって火星から石炭紀の地球に転送されたハイパー・マグドナルドにも、ようやく事態の推移が理解されてきた。全ては人類の地球脱出に向けて、世界頭脳(サンタ・マリア)が周到に用意した計画の一環だったのだ。ハイパーもまた遺伝子操作を受けて誕生し、敗色濃い地球人を、神々の専制から救う任務を帯びていた。世界頭脳が描く未来世紀の方舟計画とは? 時空の深淵を描くスペース・オペラ第三弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
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**ネタバレ**この物語では、人類のレイゾンデートルである、子(人類)の親(神)からの独立と、宗教観念の一つである"貴客(まれびと)崇拝"がテーマにあると思っています。かつての人類は"神"から未知の知識を授けられるメリットを享受する、それで良かった。しかし、神々が否定する"人類の欲望(エゴ)"こそが現代の文明と社会を発達させてきた。本作では"神"は自己の精神的な自由を束縛する存在にすぎない。"神"が実在する上、人類に友好的ではなかったら?そんな人知を超えた存在を敵に回す物語の見事な解答例である。傑作SF。2012/04/13
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