内容説明
グアムに住みついて4年。おれの本業はカメラマンだが、仕事はほとんどこない。食うために私立探偵の真似ごとをしている。――美人歌手の依頼人は一枚のモノクロ写真をおれに差し出した。写真の男を10日間で探してという。謝礼の1000ドルは魅力的だったが……。南の島で繰り広げられる男と女の事件、乾いた文章で描く爽快作!
目次
テネシー・ワルツは、1度だけ
ベティよ、銃をとれ
マッカーサーの指輪
思い出を、ダブルで1杯
マッチ・ポイント
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
79
グァムに住みついて暮らしているちょっとワケありなカメラマン。その正体は何でも屋でもある探偵の連作短編集です。ハードボイルドとまではいかない適度な若さがにじみ出ていて、軽く読み進めていけます。ただのカメラマンではないちょっとした雰囲気が依頼人である美女たちを惑わせる流れに。ただのプレーボーイではなく、しっかりとヒューマニズムあふれるキャラがとても魅力的です。なんとなくホロリとくる話で締められているので読後感も悪くないです。様々なおしゃれカクテルが作中に登場し、特にダイキリが無性に飲みたくなってしまいました。2024/06/04




