講談社文芸文庫<br> 大いなる日 司令の休暇

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講談社文芸文庫
大いなる日 司令の休暇

  • 著者名:阿部昭【著】
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  • 特価 ¥499(本体¥454)
  • 講談社(2011/11発売)
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  • ISBN:9784061960787

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内容説明

父をこよなく愛した幼、少年の日々。敗戦により海軍軍人であった父の失職の帰還。失意と家庭の不幸を耐えた父のストイシズム。人間の魂の高貴を平明、粉飾なき文体で描く秀作群。惜しまれて急逝した不朽の文学者魂・阿部昭の世界。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

jjm

10
初阿部昭。私小説。'93センター試験出題(司令の休暇)。元海軍軍人(司令)である<僕>の父の敗戦から末期癌で入院するまで一人では何一つできなかった期間を長すぎた「休暇」と表現し、その父の一生涯を振り返る形式で物語は進む。酒で身を持ち崩した要因を<僕>は知的障害を持つ<大きい兄>にあったのではないかと分析する。<僕>の母からは「(自分は夫の)奴隷のような一生だった」と言われる始末。色々と家族の在り方を考えさせられる作品だった。作品とは無関係なのと当たり前だが、共通テストは有名作家のマイナー作品が出題される。2021/09/06

恋愛爆弾

2
どれも素晴らしいが、特に「幼年詩篇」は完璧。これは自分の一生の中の時間を細かく、また真摯に拾い集めている。どんな境遇・年代であれ、あの消えることのない『戦争』を考えるとき、本当に必要なのはこういった行為なのかもしれない。2018/09/16

ふしぎ

2
ずっと読みたかった「司令の休暇」、やはり戦争から戻った父親が、戦後の生活の中で病死するだけの話でしたが、真昼間の倦怠感のような淡さと落ち着きがあった。 2018/02/21

うし

1
衒いのない文体が骨身にしみる。阿部昭の文章は静かに燃えている。なかでも『幼年詩篇』の素晴らしさ! 主人公の「少年」を見つめる語り手の、透明な距離のとり方が心地よい。父への悔み文の引用から始まる『明治四二年夏』と、巻末の実相寺昭雄による作家案内が奇妙に符号していて、恐ろしい。2025/02/16

kamiya

1
非常に面白かった。父と子をテーマにした5作品。私小説ということになるのかな?表題作の『司令の休暇』は「大きい兄さん」のシーンがすごく効果的で印象的だった。父親の入院はたった2週間くらいのことなのに、沢山の回想が入っていることで、人生を総括する感じになっている。淡々と進む感じもすごく良い。2021/01/14

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