三四郎

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三四郎

  • 著者名:夏目漱石
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 岩波書店(2012/11発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784003101063

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Aya Murakami

126
図書館本。 田舎者三四郎が希望を胸に東京の学校に学びに行くが…。 授業が始まったのに一向に先生がやってこなくて教室はからっぽ…、という状況が当時の日本の世の中を暗示しているような…?もちろん自分は明治の世の中を生きていたわけではないのでなんとも言えないのですが…。上っ面の権威や外部からの知識ばかり尊び、その裏に潜む心情を無視する姿勢は今の世の中も変わってない気が…(汗)。別の個所では人々は真実だけ追い求め感情は無視するなんて表現もありました。2018/12/14

ケイ

105
朝日新聞の切り抜きで読む。岩波文庫の解説なのでこちらに記録。毎日の書き出しは美彌子から始まるところが多く、彼女の謎めいた感じが強調されるよう。以前は美彌子も日に日に三四郎に興味を寄せていったように覚えていたのだが、今回はどうも、野々宮に失恋したのだと確信するように思った。ここまで妖しく描かれながら、三四郎を始め、男たちはだれも本当には美彌子に寄っていかない。彼女がフラフラする。平塚らいてうのようになってはいけないから、落ち着かせなくてはと漱石は彼女を嫁に行かせた、と今回は勝手に解釈することにする。2015/03/30

こばまり

51
柔道のお話…ではなかった。思い違いに息を呑む。読んだらさらに驚いた。風俗には時代を感じるが、地方出身の青年のあの心許ないフワフワとした在り方、確かに身に覚えがある。三四郎同様私も東京には終わりがないと思ったものだ。ラストシーンも古びずにかっこいい。2023/11/22

Kiyoshi Utsugi

49
福岡県の裕福な家庭に生まれた23歳の小川三四郎が、熊本の五高を卒業して、東京大学に向かうところから物語は始まります。 再読なのですが、すっかり忘れてました。 主人公の三四郎は、漱石の弟子であった小宮豊隆がモデル。野々宮宗八は、同じく漱石の弟子であった寺田寅彦。そう言えば、先日読んだ「漱石先生」の中に、小宮豊隆、寺田寅彦の対談がありました。その時は、三四郎の登場人物のモデル二人とは知りませんでした。😅 三四郎の憧れの女性である美禰子が、いい感じで描かれています。😀2023/05/29

ころこ

41
三四郎に視点が固定されていて、登場人物が人形劇のように三四郎の前を次々と通り過ぎる少々退屈な印象を受けました。他方で、その受け身が、女性を前にするとボーっと見とれちゃう、というのがこの作品の構成かと思います。上京する汽車の中で知り合う女と、池のほとりにいる美彌子を描写している場面では、少々長い描写中、三四郎の視線は、その描写の通りにこれらの女性たちをみていることになります。視線の先を印象付け、視線の元の人物像も印象付ける。瞬間というには少々長いところに、三四郎の人生立ち遅れた感が詰まっています。2020/01/07

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