内容説明
岬一郎は東京・下町に住むごく普通のサラリーマンだが、彼の体内では不思議な力が成長していた。一方、町内では犬や猫が連続死する異常事態が発生。公害とみた町内有志は都庁に陳情、岬も同道する。ところが、のらりくらりと対応する環境整備課長が、有志たちの前で突然死した。そして第二の突然死が……。日本SF大賞受賞の長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
小谷野敦
4
岬一郎という平凡な男が突如超能力を発揮し、悪いやつは即死、他人の心理を見抜き、ウソをつかせないようにできるようになるが、政府は危険人物と見なして処刑しようとする。全体に長すぎる感じがした。2024/08/05
おがっぴ
4
一巻ずつ完結するのかと思いきや、ぜんぜん区切りの悪いところで、次巻にいくのね。 上中下巻のほうが分かりやすいね❗2021/04/18
hiroy
4
「一」繋がり。えらい昔だが、後輩が「今まで読んだ中で一番面白かった本」と力説していた。ようやっと読めた。待たせたな石塚君(仮名)。序盤から中盤にかけて、とにかく事件の進み具合がじわじわ過ぎて読むのが苦痛。少しDQNの入った石塚に騙されたかと思いつつ、三冊も続く小説にうんざりしかけた頃、加速度的に面白くなってきた。切ない結末しか想像できないが、岬一郎が追い詰められていくだけなら読みたくないと思うほど肩入れしてしまった。とりあえず、次巻へ。2012/04/22
らくだ
3
「読書会」で取り上げられていたので手に取りました。昔(20~30年前)の小説って文書がうまいというかリズミカル(落語みたい?)だと思う。超能力、新人類といったベタなテーマにガチで取り組んでいる。「庶民<役人<黒幕」って図式は昭和だなあ。(^^)2010/11/15
ぺぱごじら
3
初めて読んだのは、毎日新聞夕刊。新聞連載の小説だったんです。そのせいか序盤は冗長気味な位、丁寧に描かれていますが、事が起こってからの加速は凄いですね。
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