内容説明
グリム兄弟はドイツ語辞典(つまりドイツの「国語辞典」)を編纂したことからもわかるように、自分たちが使っているドイツ語の生きた姿をとどめることに力を注ぎました。彼らがまだ学者の卵だったころ、小さな街の薬局で働いていた住み込みのマリーおばさんから昔話を聞いたことから話の採集が進み、『グリム童話集』として集大成されると世界中に広まり大ロングセラーとなりました。(上)には幼い兄妹の冒険譚「ヘンゼルとグレーテル」など32編を収録しました。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くまくま
13
「~しちゃだめ」って言われるとしたくなる…してみると…そのあとどうなるか…。多くを望んだらどうなるか…。触らぬ神に祟りなし。やっぱりグリム童話は切ったり切り刻んだり煮たり焼いたり…将来子供できても読ませないことだけは決めた。笑個人的にはおもしろいから下巻も買って読む予定です。2016/05/22
りょちみ
10
元のお話は残酷である、ということぐらいしか知らなかったグリム童話を初めてしっかり読みました。よく知っているシンデレラや、落語の死神(元の話があるとは知りませんでした)、ヘンゼルとグレーテル、赤ずきん、などなど、コンパクトにまとめられていて読みやすいです。童話らしく登場人物が人や動物だけではなく、針や豆が出てくるところも面白いです。目玉を啄められたりあっさり死んでしまったりもするけれど嫌な後味がない。短いながらも一話一話が簡潔に組み立てられています。童話だけではなくグリム兄弟の伝記も読んでみたい。2018/09/23
ハル
9
色んな童話の本来の話が読めて非常に楽しかった!下巻も読まなきゃ! 以下気になった話の感想です。 「灰かぶり」皆さんお馴染みのシンデレラ。原典ではお父さんは生きてるんですね…一緒に暮らしているのにシンデレラがいじめられているのを放置するのが不思議。 「死神の名付け親」古典落語の「死神」とそっくりだなあと思ったら、この話を元に作られた落語だったらしい。死神が名付け親になるくだりが面白くて好き。2013/12/21
ブックマスター
9
やっぱり童話って、面白いけどかなり残酷なお話が多いんですね。「灰かぶり姫」は、シンデレラのお話と似てるなぁと思いました。あの残酷な終わり方もそっくり同じ。「おいぼれズルタン」が一番好きかな。面白かった。2013/10/21
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
7
知っているつもりが、知らなかったおはなし、知っていてもタイトルが分からなかったおはなしなどじっくり読めました。『蛙の王様・猫とねずみ・ゾッとしたくて旅に出た若者の話・狼と七ひきの子やぎ・悪いやつら・ラプンツェル・三人の糸くり女・ヘンゼルとグレーテル・白蛇・麦わらと炭とそら豆・漁師と女房・勇ましい仕立屋・灰かぶり姫・謎なぞ・ねずみと小鳥とソーセージ・ホレばあさん・七羽のカラス・赤ずきん・ブレーメンの音楽隊・歌う白骨・しらみとノミ・おりこうなハンス・おりこうなエルゼ・天国へいった仕立屋』→2019/02/21