内容説明
おれはいったい何者? 出雲黄泉の国を司る闇の太守か。はたまた須佐之男命の末と……。贄塔九郎は己れの<宿星>を求め、幻術師や乱波に導かれ、八岐の大蛇の首から生まれた物怪退治に旅立つ……魑魅魍魎、異形のものが塔九郎を待っていた。戦国の根の国に飛翔する、剣と魔法の物語。出色の伝奇時代ロマン。
目次
第一話 出雲人外宮
第二話 飛騨桃源郷
第三話 氷見痩面堂
第四話 甲州陽炎城
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホレイシア
8
次の巻が事実上の1巻みたいに感じていたので、書き忘れていた。ええー戦国?という方、騙されたと思って、これだけでもどうぞ。絶対次に手が出ます(笑)。2009/02/17
goldius
4
日本の戦国時代を舞台にしたヒロイックファンタジー。敵はヤマタノオロチの斬られた首八本の瘴気から妖怪になった人間。妖怪山本勘助もスサノオノミコトの子孫がぶち殺すぜ!2009/01/16
紫
1
剣と魔法のヒロイックファンタジーを日本に移植したらこうなった!? 主人公贄塔九郎はスサノオの末裔。自分が何者なのかを探るため、ヤマタノオロチの生まれ変わりである八体の魔物を退治することに。本書は全四編からなる連作でして、それぞれの土地で戦国武将たちの思惑がからみ、直接の敵である魔物に加えて、鹿島神宮の信託を得て贄塔九郎と対決することになる剣士たちも関わってくるという贅沢な構成。時に敵になり、時に味方ともなる剣士たちと贄塔九郎の関係が、物語に単純な勧善懲悪とはいえない厚みを加えているのであります。星5つ。2019/08/18
角
1
すごいすごい山田正紀。設定にしびれ、筆運びに酔い、……これ、まさに伝奇小説の王道。2巻以降は話ががらっと変わるようだが、とりあえず続けて読んでいこう。2010/03/09
権三郎
0
再読。山田正紀は面白い。2023/02/05