内容説明
品川御殿山の英公使館の焼打ち、塙次郎の天誅、吉田松陰の改葬、そして壇ノ浦からの外国船砲撃と、長州藩の攘夷の火蓋は切って落とされた。奇兵隊を結成した高杉晋作は、幕府の長州征伐、米英蘭仏の下関砲撃と、内外からの攻撃に遭いながら、維新回天の偉業に尽力するが、新日本誕生を目前に短い生涯をとじた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hiroshi
10
全3巻の完結。当たり前だけど晋作の物語だから、維新という大きな流れが詳細に描かれてるわけではない。それにしても「薩長同盟」や「蛤御門の変」、久坂玄瑞の最期など、もう少し文字・紙数を割いても良いんじゃないかなあという感想。晋作の頑固さ、一途さ、そしてあえての突拍子のなさはよくわかった。2021/11/11
あい
10
これだけの秀才、過激な部分の裏に本作に描かれている以上の何かがありそうな人物です。「高杉晋作として」最期を迎えたいという姿には目が潤みました。蛤御門の辺りから駆け足で終わってしまったのが残念でした。この時代の数々の志士たちの物語、史実とともにもっと知りたいです。2021/03/08
keroppi
7
江戸東京博物館での「花燃ゆ」展を見つつ、この本を読み終えました。展示されていた高杉晋作の三味線や書簡とこの本のストーリーがだぶり、高杉晋作の激しくも短い人生に想いを馳せました。50年の人生を28年に縮めて生きたこのような生き様は、あの時代だから出来たのでしょうか。2015/06/21
フジコ
7
晋作の発想は、大胆で奇想天外。頭の回転が速く、とっさに起点をきかし、ハッタリをかます場面なんて最高。通用しちゃうところが、これまた面白い。激動の幕末期。彼らの個性が生き生きと描かれる。師弟観においては、1〜3巻まで、晋作が弟子として成長していく姿も見どころ。感心します。にしても女性関係が派手過ぎる…。モテたんだろうけど。晋作の奥様の描かれ方は結構好きでした。武士の奥方様って、カッコいい。そして別の本ですが過去に「野村望東尼」について読んだ事があったので、彼女の登場で尚楽しむ事ができました。2013/07/29
よっしー
6
★★★★吉田松陰、高杉晋作の生き様は本当にすごい。もっともっと知りたいと思った。2015/04/23