内容説明
四十年前、美貌と天才を謳われながら、ヒトラーの愛人、“呪われた建築家”として歴史から抹殺されたジネット・マリス。彼女は不思議に関係者を魅了し、そして不幸を呼ぶという。ジネットの自画像“宿命の女”を入手、展覧会を企画した伊原は、しかし多額の借金のため暴力金融に追われ、やがて失踪、金融業の男も殺害された……。俊英の傑作長篇サスペンス・ロマン。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けいちゃっぷ
8
ヒトラーの愛人と揶揄された、呪われた天才建築家ジネット・マリス。 ひょんなことから友人にマリスの自画像を預けられた主人公は、失踪した友人のためかマリスのためか、はたまた自分のためにか失踪した友人を追う。 仕事にへとへとに疲れて休職中にしては良く動きますね。 マリスを「宿命の女」と何度も持ち上げられても、肝心のマリスの存在がおぼろげにでも現れないので読んでて実に歯がゆい。 話を広げすぎて焦点がぼやけてしまったか。 だから衝撃のラストも、それくらいのものじゃないと登場人物は納得しないわな。 378ページ 2012/06/26
魔魔男爵
4
「どんなに作者を憎んでいたとしても、その作品までも破壊する奴らは、暴徒としかいいようがない」ナチに協力した過度で戦後全作品を民衆に焼かれた、ジネット・マリスの幻の傑作「宿命の女」を探せ!美術雑誌副編集長と美術評論家は、オーストリア、ベトナム、インドシナと世界を駆け回る。が費用をサラ金に借りた為トンデモないトラブルを誘い込む羽目に(゚o゚)!ヒトラー愛人時代のジネットそっくりの美女に惑わされつつ、最後の敵は海上自衛隊!?正紀の見事な美術ミステリである。2011/06/09
popoko
1
ひたすら耐えに耐えているとこの世の理から一歩踏み出した何か不思議なつやのようなものが出てくる。それを称して魔と呼ぶ。その魔が出てようやく本物になる。 ヒトラーの愛人で呪われた建築家ジネット・マリスにはそれがあるらしい。 その魔に巻き込まれて、ストーリーは進む。 あまりに歴史がそれっぽく書いてあるからフィクションなのか本当のお話なのかドキドキ。 魔をもったそんな女に一瞬だけなってみたいかもなんて思いました。2007/04/03
丰
0
Y-202006/07/15
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