内容説明
惑星セカンダスを離れ、新天地ターシャスへと入植した最長老ラザルス・ロングは、いまは植民地統率官となったアイラ、美しい女性の肉体を手に入れたコンピューターのミネルヴァ、ラザルス自身のクローン・シスター、ロリとレイジらとともに、満ちたりた生活を送りながらも、準備が完了するのをじっと待っていた。彼の波瀾にみちた人生でもいまだかつて体験したことのないもの--時間旅行の準備が整うのを待っていたのである。彼は、自らが幼年時代をすごした地球、20世紀初頭の地球へと旅立とうとしていたのだ! 巨匠ハインラインが描く未来史シリーズの集大成堂々完結!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
10
本書冒頭でまだ肉体を得ていない女性人格AIは「愛とは何か?」と問い、そこから主人公は愛の様々な形をエピソードで語ろうとした。物語を通して語られるのは愛には時間が必要であり、概念として示すことができないからだ。隠遁の場を離れ、肉体を得た女性人格AIやファミリーを引き連れて主人公が最後に訪れるのは、第一次大戦下の生まれ故郷である。時間経過の必要な愛を逆回しするとどうなるか?本書のテーマは死を超える愛を巻き戻して生の起源に向かうように、若き母との性愛の禁忌に踏み込む。が、この長い物語も作者にはまだ序章のようだ。2023/11/30
記憶喪失した男
8
むかし、非常に面白いという書評があった記憶があったので読んだのだが、たいして面白くはなかった。同じくハインラインの「メトセラの子」を読んだ後に読む方がよいと思う。2016/08/14
Yoshiyuki Kobuna
5
未来史というよりは『フライデイ』執筆へと向かっていくハインラインを見た思いが強い。Kindle版がある以上、紙媒体で版を重ねることは、よほどのことがない限り、今後ないような気がする。2017/12/16
テツロー
4
長命人種であるラザルス・ロングを巡る長い長い物語。ロバート氏の作品は数冊しか読んだことがないですが、ロバート節全開といった作品でした。故に氏の作品の中でもニガテでした…。読み進めていくうちに、ロバート・A・ハインラインという人は語りたがりな人だったのだろうか?と感じました。2016/02/09
2兵
2
散々脇道に逸れまくった挙句、4000年以上生きた男が最後に辿り着いたのは、何と若かりし頃の自らの母親の下。まるで映画BTTFみたいな話だが、自分の存在が消える!なんて事は心配せず、少しだけ葛藤しつつも、結局彼女と結ばれて(!!)しまうのだ…。正直、いくらハインラインでも、これはちょっとやり過ぎではないかと思ってしまった。『愛に時間を』ってこういう事だったの!?最後の急展開にもビックリしたが、最後の最後、自分が必要とされている、愛する人がいる限り、人は生き続ける事が出来るんだということか。いやはや。2017/08/03
-
- 電子書籍
- 狂愛と純愛 41話【タテヨミ】 SOR…
-
- 電子書籍
- 因果の花~復讐の不倫女と罪だらけのサレ…