内容説明
僧侶、商人、舟乗り、医者、機織り女等、当時イギリスでのあらゆる職業、階級の人々が一団となってカンタベリーへ巡礼に出る。その途上、各人が物語を語るという構成をとる。14世紀のイギリスに於ける国民的叙事詩であり、チョーサーの最大傑作であるばかりでなく、イギリス文学史上は勿論、世界文学史上まれにみる傑作。
感想・レビュー
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sankichineko
16
14世紀の週刊紙ですか?あまりにも下ネタが多く、浮気とか浮気とかオナラとか・・・。元気いっぱいで結構です。庶民が生命力に満ち溢れていて素敵です。少子高齢化なんて全く関係ないですね。でも完訳版を読むかと言われたら、もう抄訳でお腹一杯ですと答えます。2019/06/20
ふくろう
10
イングランド国教会の総本山カンタベリー大聖堂にお参りする道のりで、中世英国のあらゆる階層人がゆかいな物語を披露し合う、中世英国版バラエティー番組。あなたたちはお参りするのでは? と何度もつっこみたくなるぐらい、下世話な話にみんながきゃっきゃしているのがなんともほほえましい。5度も結婚し、すべての夫を尻に完膚なきまでに敷いたバースのおかみによる大演説が強烈すぎた。すべての未婚男たちを「絶対に結婚したくない」と震え上がらせた。おそろしい。2014/04/28
拓也 ◆mOrYeBoQbw
8
古典説話集。カンタベリー巡礼の道程で様々な身分の人達が滑稽譚を語っていくという形式で描かれた作品。各自の挿話に、他の身分の人物が面白おかしく下世話に登場する為、次はその身分が同じ人物が怒って語り出す・・・など、何処か現代のメタ的手法にも通じる部分があります。挿話は概ね下世話でえちぃですがw、面白さの中にも中世の価値観を垣間見られて良いですね~(´∀`)ノシ2015/09/30
ayame@児童文学感想中心
3
巡礼の旅の途中なのに、男女関係の話が多いのは、人の性[さが]なのか。
twinsun
1
猥雑だが楽しい。結構人間の文化の虚構を暴いてくれる。よりどころがなくなる程に。2020/10/20