内容説明
朝、目が覚めると、まるで知らない世界に来ていた…。記憶を失った利根をのぞきこんでいたのはヘンな赤毛の踊り子。そこは、『白鳥の湖』のオーディションだった! どうなってるの!? 現実の世界で傷ついた少女がお伽噺の世界をさまよい、不思議な人々とふれあううちに、現実に立ち向かう勇気を取り戻していく、癒しと再生の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とんこ
19
何度も読んだ中高生の頃以来の再読。ストーリーは忘れていても、セリフや藤田和子さんのイラストに何度も「うわー覚えてるぅ!」ってなりました。ジェインエアや白雪姫、白鳥の湖、物語の登場人物達がいる世界に迷い込んだ15歳の利根。 ライトな少女小説の語り口だけれど、物語世界の登場人物達が愛情ゆえに陥る孤独は哀しく、思春期にはとても印象深かった作品。やっぱり今読んでも名作でした。2024/03/17
しゅわ
14
勝手に氷室冴子さん再読祭り!の第八弾。目が覚めると、そこは異世界だった…記憶を失った利根は、王妃・踊り子・姫君・奥方を頼ってゆくが、会う人たち誰もがそれぞれの哀しみを抱え病んでいる…やがてその世界のゆがみの理由と自分の記憶を少しずつ取り戻した利根は!? コメディ路線とは一線を画す、氷室冴子さんのもうひとつの側面では最高傑作だと思います。だんだんと明らかになってゆく世界の仕組みもミステリーチックでぐいぐい読めますし、利根をはじめとするヒロイン達の悩みは女の子だったら共感ポイントがてんこ盛りなのでは!?2013/01/06
びっぐすとん
12
確か初めて読んだ氷室作品がこれ。肝心の『ジェーン・エア』を読んでなかったので、あまり入り込めなかった。現在も『ジェーン・エア』未読。
miwmiw
11
記憶を失った少女が、白雪姫や白鳥の湖など物語の主人公達が現れる世界に。主人公の頑張りは救われる感じがします。「ジェーン・エア」を読んでないので読んでおけば良かった。久しぶりに氷室さんのを読んだので、はじめての本だけどあ〜氷室さんの文章だ〜と懐かしかったです。2012/09/17
まりもん
10
実家の押し入れから発見して再読。2013/07/30