内容説明
わが国最古の説話集「今昔物語」。その千二百余編に著者独自の観点から立ちむかい、揺れ動く人間の真の姿を今の世に問いなおす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kira
17
図書館本。面白すぎて一気読み。今昔物語をベースにした短編十六篇。説話好きにはたまらない魅力にあふれていた。今昔物語と名のつくものは何を読んでも楽しいが、これは一話目に恐ろしい「児肝」が出てきて驚いた。続編二冊も予約した。何が出てくるか、とても楽しみ。2023/10/29
だのん
14
若い頃に一度読んでおもしろかった記憶があったので、また読んでみました。今昔物語の短編、どのお話の登場人物も現代にいるだろう人間です。教訓になります。続編も読みたいです。2023/11/26
なかなか
7
もうどれくらい前から何回読んだろう。ぼくの小説読みの原点みたいなもの。下敷は言わずと知れた中世説話集で、数々の作品のネタの宝庫。ふぁんたじあなんて可愛いものではなく、人間所詮色と欲とばかりに浅ましく立ち回る者や悲しい運命に沈んでいく者など。1話々々は短くてすぐ読めるけど、長く忘れられないものばかり。続編もあります。 ストーリーの巧みさ面白さはもちろん、純粋無垢だった少年(ぼくのことね)は、男女の営みにドキドキし、女性作家が描く女性のあざとさ、盲執を学んだのでした。2019/06/30
あかつや
3
今昔物語集から16編、現代語で小説化。元が面白いから、それがわかりやすく読めるってだけで良い。一番好きな話は「怪力」。力士として名を挙げようと都へ向かう男が途中で怪力女に出会う。お前そんなんじゃやっつけられるから自分の所で鍛えていけと言われ修行することに。この力持ちの女ってモチーフが好きなんよね。たしかこの話は柳田國男も書いてたと思う。女が握り飯をギュッと握ってガチガチに固くなってるのを渡して、これを普通に食えるようになったら合格っての、やっぱ顎の力よな。理に適ってる。アントンの顎はあんなに立派だもんな。2022/10/03
036
1
なかなか読みやすかった 色んなジャンルがごちゃ混ぜになっている昔の短編集 不思議な話が満載 再読しよう2023/02/21