ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 追込

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ハヤカワ・ミステリ文庫
追込

  • ISBN:9784150707156

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内容説明

〔競馬シリーズ〕若い妻は血だらけになって床の上に死んでいた――画家トッドは従兄が襲われた突然の凶事に言葉もなかった。その後に起こった放火事件とこの強奪事件には共通項があった。共にオーストラリアから買ってきた馬の名画が関わっていたのだ。事件の謎を追うトッドはオーストラリアへ!/掲出の書影は底本のものです

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bapaksejahtera

14
「興奮」は豪州が発端の作品だったが本作は英国スタート。従兄を訪問した画家の主人公は、従兄の妻が殺された直後の捜査現場に行き逢う。暫くは放心状態の従兄に付添うが、暫時後、或る中年婦人が放火に遭った現場を訪れる。2つの事件には窃盗事案である事、豪州が絡んでいる事を主人公は察知、その婦人の援助を受け豪州に赴くという始まり。第15作である今回は推理物であると共に冒険小説の趣が強い。多少は強引な筋の展開はあるが、相変わらず飽きさせぬ。競馬シリーズと言いながら、人間模様を含め多彩な小説世界を提供してくれる作家である。2022/02/06

NICK6

8
先日読んだ「暴走」同様、ヒーローは直接の被害者ではない。シリーズの特徴、「自己蔑視」との格闘も控えめ。しかし最愛の妻を失い、深い打撃受けて、やばい感じに悲愴しまくっている従兄を注視する。それでもそのほっとけなさは決してべたべた描写せれずプロットの自然な流れにスムースに収まっている。気が付くと彼は闘いの中にわが身を投じている。既に行動している。「どうしてあなたはいつのまにか、かっこいいのだ」そういう感じなのである。ま、いつもそうですけどこのシリーズはっ!終幕の黒幕登場の演出もお見事で今回も大満足です。 2023/10/18

たこやき

7
正直なところ、競馬とは殆ど関係ない。犯人が、わざわざ海外まで行って、という理由もやや不完全燃焼。けれども、窃盗相手を探す方法の先見性、主人公と犯人の追いつ追われつの攻防の楽しさ、その中でのトッドと親友ジック夫妻の関係性の変化など見所も多く楽しく読めた。犯罪者が、向こうから情報をくれるように仕向ける、とかって、最近でも騒音を撒き散らしながら走る「廃○回収業者」とか、「さ○だけ屋」とかがやっている方法だよね……とか、そんなことを頭に思い浮かべた。2013/04/13

朱音

7
フランシスにしてはいまひとつなのは主人公が馬に乗らないからかも?主人公・トッドもいいけれど親友夫婦がまたいい。旧友に助けを求められて命を懸けての協力できるだろうか。2010/03/21

Jack Amano

4
シリーズ全巻を再読すべく読み始めた。他の本を読みながらなので、進みは遅いがようやく、シリーズ15巻目に来た。主人公はいつも正義感が強く(どのようなサスペンス・推理小説でもそうだが)、頭が良くて、体力もある。ただ、ディック・フランシスの競馬シリーズでは、大体、どこかちょっと油断して敵・悪者にボコボコにされる。そのあたりもとても面白い。ストーリーが込み入っており、全貌が分かるとなるほどね、と思う。そしてやはり悪者も非常に緻密に悪さをするが、バレるリスクが出てくるとチョンボする。現実もそんなものだろうと思う。2023/11/20

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