地平 (2025年12月号)

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詳細説明

特集1 加害と和解――東アジアの不再戦のために2

 戦後80年は、将来、どのように評価されるだろうか。
 「無謀な戦争」につき進んだ過去から学び、差別と排外主義への警戒を呼びかけた「石破所感」によってか、あるいは、極右政権が「新しい戦前」へと舵を切ったことによってだろうか。
 東アジアでの戦争を準備するのか、それとも平和を構築していくのか、日本社会は大きな分岐点にさしかかっている。
 なぜ、日本政府は、侵略と植民地支配によって被害を与えた国々と、いつまでたっても安定的な関係を築くことができないのか。
 その最基層には、侵略の過去とどう向き合うかという歴史認識の問題がある。
 過去を直視し、和解へ到ることは、決して不可能ではない。現に、多くの取り組みが日本社会で進められ、多くの成果をもたらしてきた。
 政府の行為によって再び東アジアで戦争を起こさせないために、そして、私たちが再び加害者とならないために、特集する。



特集2 沈黙を拒む――ジェノサイドに抗議する国際社会

 あまりにも多くの命が奪われてしまった。
 このジェノサイドの責任追及を進めなければいけない。
 イスラエルだけではない。虐殺のための武器を供給しつづけたアメリカを筆頭とする国々、それによって利益を得てきた企業、その責任者と実行者と共犯者の、責任の可視化と処罰が必要だ。
 そのために、いま、グローバルサウスと国際司法の関係者が声をあげている。
 これ以上のアパルトヘイトの継続を許さず、ジェノサイドを繰り返させないために。


特集3 宗教2世の苦悩

 個人の尊重は、民主主義社会におけるもっとも重要な原則である。
 正体を隠して近づき、市民の悩みや不安につけこんで「信仰」を植え付け、その財産を奪い去ってきたカルト=統一教会。
 その教団を庇護してきた政治家が、被害家庭に育った青年に殺害されてから3年。
 事件の公判が始まる今、宗教2世の苦悩と、人間の尊厳が守られる社会について考えたい。

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