詳細説明
■戦後80年特集「民主主義の興亡」
【第1部】遠い平和
戦争が戦争を呼ぶ。その状況すら次第に受けいれつつある自分がいる。
強国の横暴、それにより命が、日常が奪われ続ける状況をとめられない。公然と嘘が言われ、事実が隠され、悪法が生まれる。叫び合う声のほかに、話しあい、歩み寄る土台をもてない。
私たちはこのまま民主主義を手放すのか。
【第2部】「戦後」の現在
歳月の経過のなか、戦争体験世代は減少。日本における平和意識は揺らぐかに見える。
だが、目をこらせば、「戦争」の継続があちこちに存在する。沖縄の日常に。朝鮮半島や台湾との関係に。空襲など民間人被害者への処遇のなかに。戸籍や家族のありかたの構造に……。
これは果たして「戦後」なのか。国際社会で武力・暴力による抑圧が一方的になされる現在、戦争のなかを生き、あるいは生きられなかった声から考える。