内容説明
陶製手榴弾を模した架空の焼き物「大村焼」が刻む歴史と表現。日本社会が繰り返してきた戦争、終わらぬ排外主義。さまざまな歴史課題を問い直しながら、差別と忘却に抗うための言葉を記録する。
目次
第1章 「大村収容所」から「大村焼」まで
第2章 〈大村焼〉シリーズ/KKWANG!シリーズ/ドットシリーズ
第3章 [対談]ローカルからとらえなおす「戦争と芸術」
第4章 B面の日韓越境史
第5章 [対談]「境界線」でぶつかる音を表現し、語る
第6章 牛歩と遊歩―制度のはざまを歩く
第7章 「故郷」をつくる―有田・人とうつわの400年史
本書のテーマをもっと考えるためのBOOK GUIDE
著者等紹介
チョンユギョン[チョンユギョン]
1991年兵庫県生まれ、2014年に朝鮮大学校美術科を卒業。2017年からソウルを拠点に作家活動を続けていたが、韓国の兵役法の改正により徴兵対象となったため、2020年末に日本へ帰国。作品では、朝鮮人の「移動」の歴史を検証し、恣意的に引かれる「境界線」や、戦争と文化との関係に問いを投げかけており、近年は有田焼や大村収容所の歴史を調査しながら作品を発表している
山口祐香[ヤマグチユカ]
1993年佐賀県生まれ。九州大学韓国研究センター助教。2021年九州大学大学院地球社会統合科学府博士課程修了、博士(学術)。日本学術振興会特別研究員、ソウル大学日本研究所客員研究員、神戸大学国際協力研究科特命助教などを経て、現職。専門は、戦後日韓関係史、在日コリアン史、市民運動史。最近は現代日韓におけるアートと多文化共生にも関心を広げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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