内容説明
これまでの本屋を更新し、これからの本屋をつくるために“私たち”ができることは何か。
目次
第1章 ていぎする(粕川ゆき―普段はSHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(SPBS)の書店員として働きながら、「いか文庫」というエア本屋の店主として活動。
福岡宏泰―二〇一三年、創業九十九年目にして惜しまれつつ閉店した海文堂書店、最後の店長。退職後は本を売る側から本を読む側に。 ほか)
第2章 くうそうする(HON×MONO BOOKS―小説に登場する「モノ」をオークション販売する本屋。;書肆・汽水域―子どもしか入ることができない秘密の小部屋がある町の本屋。 ほか)
第3章 きかくする(BIRTHDAY BUNKO;飾り窓から ほか)
第4章 どくりつする(辻山良雄(Title)―リブロ池袋本店でマネージャーを務め、退職後の二〇一六年、荻窪に新刊書店Titleを独立開業する。
高橋和也(SUNNY BOY BOOKS)―二〇一三年、東急東横線・学芸大学駅に古本屋SUNNY BOY BOOKSをオープンする。 ほか)
著者等紹介
北田博充[キタダヒロミツ]
1984年神戸生まれ。大学卒業後、出版取次会社に勤務し、本・雑貨・カフェの複合店舗を立ち上げる。2016年に退職し、『これからの本屋』を発行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Y2K☮
31
「本に興味のない人にいかに本を届けるか」という視点を忘れていた。その意味では収穫。ただ著者の語彙のチョイスが迂闊というか、売りつけようとぐいぐい来る感じが強くて。本屋はもっとふんわりした空間でいいと思う。興味のある本があったら的な。あとTitleの店長・辻山良雄さんを絶賛する一方で大型書店に辛辣なのも。リブロで積み重ねたキャリアあってのTitleの選書であり空気感のはず。久禮さんの選書の仕方は自分に近い。でも新刊書店の最前線から離れたら、せっかくのセンスも錆びてしまう。結論。力は走る者の中にのみ存在する。2024/05/02
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24
書店の未来は暗くない。むしろ、新しい夜明けに向かっている。そう思わせてくれる本▼私も読書会を主催し「本と人を繋げます!」などと日々、意気込んではいる。しかし、それでも実際に汗をかいて本を売っている方、あるいは数字に強く、実務スキルに優れた方々には到底敵わない。そんな劣等感を少なからず抱えている▼だからこそ、本書の「本を売ることだけが本屋の定義ではない。場所だけでなく人をさす言葉でもある」という締めくくりは、何よりの希望となった。2020/02/13
りえこ
21
色々な形があるんだなとか、本屋さんに行きたいなとかたくさん思いました。本が好きな人達のお話はとても興味があります。2016/12/27
onasu
21
出版不況が叫ばれて久しいが、そんな中でも独自の品揃えで健闘しているところ、新なスタイルで開業しているところがあると聞くのは嬉しい。 新な出店と言ってもリアル本屋である必要はなく、ネットやイベントへの出店もある。雑貨・カフェとの複合店を営む著者の様に「本屋とは…」と考えるまではないが、本屋がなくなったら、と考えると不便なだけには留まらない。あっても売れ線ばかりのコンビニ仕様じゃ、つまらないけど。 エア本屋の「いか文庫」、近場で元書店員さんが開業された本屋は、どんな品揃え、面出しか、覗きに行ってみよう。2016/12/04
阿部義彦
19
自由な発想に溢れた本屋論です。エア書店のいか文庫の粕川ゆきさんやブックスTitleの辻山良雄さん双子のライオン堂の竹田信弥さんフリーランス書店員の久禮亮太さんなど当たり前でないが独自の価値観をもつ書店員さんに対談を試みております。著者は本屋に寄る習慣の無い人をこそ本屋に来て貰う事を第一に考えて、きかくすると言う第3章で本好きからすると邪道とも言える企画を提示します。贈り物として作者の誕生日を当て嵌めて365日の本を展示する企画!成程まとめて一年分買う人もいたり展示としてもインパクト大ですね。参った!2017/12/18