目次
1 連続と断絶(民国初期通俗雑誌における娼妓のイメージ―雑誌『半月』と倡門小説;中国人留学生にとっての日本文学―一九一〇年前後、世代に見る文学受容の変化)
2 夜の華(隣はナニをする人ぞ―胡也頻「昨夜‐一段供状」と民国期のオナニー論;穆時英『空閑少佐』をめぐる虚実;「学匪」を駆逐せよ―国立青島大学の学生運動と聞一多;青島興亡をめぐる民族意識と父の記憶―洪深の映画脚本「劫後桃花」を中心に;李健吾詩論における個性と現代性―その卞之琳評を中心に;風刺とユーモア―「小陳旅京記」と「留京外史」について)
3 退廃と倦怠(無名氏『塔裡的女人』論―逆照射される男性性失墜の物語;重慶時期王平陵の民族主義小説―「女優之死」を中心に;若者たちの虚ろな現実―淪陥期上海における雑誌『紫羅蘭』を中心に)
4 夢の余韻(路〓「窪地上的『戦役』」と朝鮮戦争従軍;豫劇「朝陽溝」の作劇術―大躍進期の現代物にみる家族の物語とその変容;南洋華僑とその家人―茹志鵑、王安憶から見た王嘯平)
5 「パパ」(「パパ、中国現代文学研究は何の役に立つの?」)