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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
92
黒い紙に映し出されたシルクの鮮やかな色彩、繊細な線は、静謐な黒い譜面に浮かび上がったハーモニーのように僕の五感を揺さぶり続ける。五感!そうシルクのあのむせかえるような香りも合わさって…静寂のハーモニーを奏でる。手刷で制作された本書は版ごとに表紙が違う。僕の『夜の木』は、第4刷で萌黄色の“孔雀の木”夜の譜面…。2016/09/03
雪うさぎ
71
手製本で1冊ずつ作られた本です。私が読んだのは第4刷のシリアルナンバー1544。インドの先住民ゴンド族の技法で描かれているそうです。見たこともない木が描かれています。インドでは当たり前の木なのでしょうか。それぞれの木に神様が宿っているそうです。私もそう思います。根っこから幹、枝へと分かれた木は、生物進化の系統図を思わせます。大地に眠る遠い記憶が甦ってきそうです。根源的な何かを感じますがうまく表現できません。すみません、少し酔っています。夢の中で木の精霊たちが出てきそうで怖いです。おやすみなさい。zzz..2016/01/21
らぱん
56
自分にとってタラブックスの三冊目は「夜の木」 長い寿命を持ちゆっくりと成長する樹木に生命の神秘を見出し畏敬の念を抱くことは時代や地域を超えた人間の自然な感情であるように思う。樹木に精霊が宿る。または樹木そのものが精霊である。 この本に描かれているのは、闇の中に浮かび上がる樹木の存在感だ。時に艶めかしく時に妖しい。生命、輪廻、神秘。ゴンドアートの三人の画家が描いた木は、黒い背景にシルクスクリーンで印刷されより立体的に迫ってくる。プリミティブな表現は、素朴だからこそ直接的に本質を突いているように感じられる。2020/03/28
hirune
49
インドで手漉きの紙にシルクスクリーン印刷された 大きい本です。目を惹くエキゾチックな木や動物たちの絵と インドの伝説や昔話を組み合わせてあって大変雰囲気のある絵本です。あの国も宗教や身分制度、いろいろ複雑なのだなぁ。横浜の全図書館中たった一冊しかない貴重な本なので、読むのもちょっと緊張するな??2018/08/23
ユウユウ
48
10月1冊目。美しい絵を見る人には幸せが訪れるとのこと。その祈りが込められたような本に触れて思わずため息がこぼれました。手に取れたことを幸いに思います。2018/10/01