内容説明
日本を代表する新進気鋭の理論的指導者5人による共同執筆。
目次
第1章 走ってみよう―トレーニング編(「走る」からだを作る;持久力をつける ほか)
第2章 実力発揮―レース編(マラソンのペース;心拍数を知ろう ほか)
第3章 現状打破だ―ステップアップ編(理想のフォームを目指して;高地トレーニングの可能性 ほか)
第4章 ランナーの知恵袋(マラソンのスピードとスタミナ;呼吸筋を鍛えよう ほか)
第5章 からだの中から走ってみよう(コンディショニング;マラソンランナーと貧血 ほか)
著者等紹介
前河洋一[マエカワヨウイチ]
国際武道大学助教授。日本陸連B級コーチ、日本陸連普及委員会副部長、ランニング学会理事。1960年兵庫県生まれ。筑波大学体育専門学群卒業、筑波大学大学院修士課程修了。大学院ではコーチ学を専攻。中学から長距離走を始め、3000mで全国3位、高校では1500mでインターハイ6位、大学時代は箱根駅伝(5区)2回出場、全日本大学駅伝3位、など。マラソンの最高記録は2時間19分34秒(82年福岡国際)。29歳で足を痛めて競技を断念。3年後に再び走り始め、95年から毎年ホノルルマラソンに参加。37歳で初めてサロマ湖100kmにチャレンジし、2000年には7時間32分52秒。各地の講習会ではジュニアからマスターズまでの幅広い年齢層を指導。少ない走行距離でもマラソンや100kmの記録向上を実現し、ノウハウを伝える。現在の専門はスポーツ科学(トレーニングとコーチング)で、マラソンレース中の心拍数、ウルトラマラソンのトレーニング、中距離走のレースペース、などを研究。大学では男女の中・長距離走と競歩を指導し、日本選手権やインカレでの入賞者を多数育てる。自らは50歳までサブスリー・ランナーでいることを目指している
石井好二郎[イシイコウジロウ]
北海道大学大学院教育学研究科講師。博士(学術)。ランニング学会常務理事、(財)日本陸連科学委員、北海道大学陸上競技部監督。1964年大阪府生まれ。兵庫教育大学大学院学校教育研究科修士課程修了。広島大学総合科学部助手、北海道大学教育学部講師を経て現職。専門分野は体力科学。大学入学後、故障によりランニングを断念するが、記録のみにとらわれることのない市民ランナーに感化され再び走り出す。19歳の時には、当時日本人の参加が1000人にも満たないホノルルマラソンに、親交のある高石ともや氏らと参加、Merit Award(十代で12位)となる。前任校の広島大学では、大学から走り始めた者が半分というメンバーを指導して全日本大学女子駅伝に出場する。「ランニングは記録だけではなく、極めて多元的に価値がある」が走りへの想い。最近では研究室の中に「体力科学ランニングクラブ」(TRC)を作り、学生をランニングの世界に引きずり込んでいる
鈴木彰[スズキアキラ]
「あっとランナー」主宰。1962年神奈川県生まれ。東京学芸大学教育学部(国語学科専修)卒業。中学時代から陸上を始め、800mで全国大会出場。高校時代は駅伝中心で過ごす。大学入学後、長距離・マラソンに転向、同時に有吉正博先生のもとでトレーニング法と指導法を学ぶ。約2年半の実業団選手生活を経験し、指導者に転身。11年間(89年~99年)関東学園大学陸上部監督を務め、箱根駅伝出場を目指すとともに、個性とピーキングを重視した幅広い種目で、学生トップレベルのアスリートを育てる。現役時代のマラソン最高タイムは2時間20分43秒(87年びわ湖毎日)。99年市民ランナーにランニングアドバイスを提供するサイト「あっとランナー」を開設。メールマガジンの「BEST RUN」も好評。2001年クラブチームを形態とするランニングスクール「e‐Athletes」を設立し、初心者からトップ市民ランナーまでの指導に携わる。現在は市民ランナーとして、いつまでサブスリー・ランナーでいられるかに挑み続ける
山内武[ヤマウチタケシ]
大阪学院大学助教授。1962年宮崎県生まれ。筑波大学体育専門学群卒業、筑波大学大学院修士課程修了。高校と大学時には中距離走を専門とした。大阪学院大学奉職後、女子駅伝チームを立ち上げ、2001年まで全日本大学女子駅伝に14年連続出場。指導した主な選手として、高橋尚子、伏見谷恵子(全日本インカレ5000m3位)。1999年は、男子チームを全日本大学駅伝へと導いた。現在、女子駅伝チームを強化すべく奮闘中。2000~2001年には1年間アメリカのボウルダーに渡り、高地トレーニングの研究を行う。シドニーオリンピックでは教え子高橋尚子の優勝シーンをメインスタジアムで観戦し鳥肌が立った。現在の研究課題は長距離選手の合理的なランニングフォームと合理的なトレーニング。プライベートにおいては、フルマラソンにチャレンジしてみたいと思っているが、40分~1時間程度の練習時間しかとれないのが悩みの種。合理的なトレーニングで乗り切るしかないと感じている
山本正彦[ヤマモトマサヒコ]
東京工芸大学助手。1966年神奈川県生まれ。関東学院大学卒業、群馬大学大学院修了。専門はスポーツ科学で、研究分野は運動生理学とコーチ学。高校から陸上競技を始める。大学時代は箱根駅伝出場は叶わぬも、インカレ等に出場。大学院では山西哲郎先生に師事し、ランニングを科学的な側面から研究した。大学卒業後は、上智大学コーチを経験したあと母校(関東学院大学)の指導者として箱根駅伝を目指す。その後もアメリカ人ランナーのコーチなどを歴任。指導した選手の中には、福岡国際マラソン優勝のジャクソン・カビカ(ケニア)もいた。現在は、ランナーの体力測定など科学的な側面からのサポートを続けており、各地から競技力や年齢を問わず、多くのランナーが研究室を訪れている。測定した結果を一人一人のランニングに合う形にしたアドバイスは好評。現在も週に4~5日、自宅前に広がる丹沢山系でのトレイルランニングなど、自然の中でのランニングを楽しんでいる。当面の目標は、年に1度はフルマラソンを走ること
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