内容説明
世紀末ヘビー級文芸批評タイトルマッチ。衰退する文壇、巨大化するジャーナリズムへの挑発。
目次
第1章 20世紀の批評を考える(柄谷行人;〓秀実;福田和也)
第2章 小説の運命(1)第三の新人から開高・石原・大江まで(〓秀実;富岡幸一郎;福田和也;大杉重男)
第3章 小説の運命(2)内向の世代から現在まで(〓秀実;清水良典;富岡幸一郎;福田和也)
第4章 新鋭作家9人の可能性(島弘之;富岡幸一郎;福田和也;大杉重男)
第5章 日本文学の行方(〓秀実;富岡幸一郎;福田和也;東浩紀)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
16
図書館本。98年刊、四ツ谷ラウンドという、聞いた事のない出版社より出ています。と言うのも元々は新潮社の『新潮』で企画された、これによって文壇が大パニックになった評論集で、流石に新潮社も単行本化を躊躇ったのでこうなりました。福田和也を中心として、評者の面子が凄いです、柄谷行人、絓秀実、東浩紀と言った、見巧者が集まり、第三の新人以降の主だった著者に対して名指しでかなり辛辣な事まで言います。特に一番酷いのは島田雅彦に対するもので、その他松浦恵理子、室井光広も酷い言われよう。阿部和重はまだ出たばかりですが高評価。2022/12/31
肉欲棒太郎
2
全体的に福田和也の「無双」ぶりが際立っている。しかし、文芸批評家ってのはどうしてこうも揃いも揃って上から目線の人たちばかりなのか。2017/11/05
nokaisho
1
2010年代の福田和也がまったく元気がなくてあまりにも寂しいので本書を注文して初めて読んでみた。同じ四谷ラウンドから出ている「皆殺しブックレビュー」は他の2名も言いたい放題だったが、本書は若き福田和也がダントツに目立っている。大暴れ的な方向だけでなく、もっと若い大杉重男や東浩紀に積極的に発言を促したりしてる点も。文壇的に真贋の別がついていない頃の対談で阿部和重に賭けており、その次の対談ではその勝負が当たり前についている感じが面白かった(「シンセミア」以降は評価していないようだけど)。2017/12/08
shaito_kan
0
批評空間系の文芸評論の座談会を収録したものですね。2010/09/24
halow
0
楽しいが、真に受けすぎてもいけない。2020/04/04