内容説明
本書は、縄文時代の社会・文化について、その全体像の解明に取り組む立場とは別に、特定の時期と特定の地域に焦点を当て、具体的な地域生活史を解明しようとするものである。時期的には中期初頭の五領ケ台式土器様式期に限定し、その分布の中心である関東・中部・東海地方を対象とした。著者の目指す地域生活史とは、その地域に居住した人間及び人間集団の種々の営み、ないし諸活動を一つの体系化された姿として把握し、その体系的、総体的な歴史の叙述のことである。
目次
序章 研究の射程とその方法
第1章 五領ケ台式土器様式の編年と系統
第2章 縄文土器の類似性とコミュニケーションシステム
第3章 考古学的同一時期における縄文土器の空間変異のあり方について
第4章 五領ケ台式土器様式期の出自と婚後居住
第5章 五領ケ台式土器様式期の季節的居住性
終章 地域生活史から地域文化史へ
著者等紹介
山本典幸[ヤマモトノリユキ]
国学院大学講師。国学院大学文学部史学科卒業。同大学院文学研究科博士課程後期(日本史学専攻)修了。博士(歴史学)。(1997年)1963年山口県生まれ。著書に『現代考古学の方法と理論』I、II(共著、同成社)、論文に「石川県真脇遺跡の居住形態とイルカ漁」(『先史考古学論集』6)などがある
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