内容説明
ある日、著者の元に届いた便箋1葉の手紙。その日から始まった「外国人T」との交流。往復書簡に記されていたのは、形容しがたい20年に対する心の叫びだった。―10歳で来日したTは、楽しそうに小学校生活を送っていたという。そんなTが中学校で不登校になり、非行・犯罪に走ったのはなぜか。Tの更生を阻んだものは何か。非行・犯罪の事実はTの人生をどこまで縛ってよいものなのか。本書は、Tという1人の外国人に焦点を当てて、かれの日本での20年を掘り起こす。「外国人児童生徒の転落」と「入管施設での外国人の長期収容」の実態。
目次
第1章 Tの日本での20年
第2章 不登校、非行、少年院
第3章 実刑判決と「不法滞在」
第4章 行政訴訟―何がどのように裁かれたのか
第5章 長期収容と仮放免制度
第6章 Tの叫び
第7章 Tの「罪と罰の均衡」
著者等紹介
田巻松雄[タマキマツオ]
北海道夕張市生まれ。宇都宮大学国際学部教授(地域社会論、国際社会論)。国際学部長(2013年4月~2017年3月)、国際学部附属多文化公共圏センター長(2017年4月~2019年3月)。同センターの外国人児童生徒教育支援事業(HANDS)代表者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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