目次
第1章 リーフデ号からフラウエ・アガタ号へ
第2章 颱風の間
第3章 上陸
第4章 出島の女王
第5章 布告
第6章 最後の祈望
終章 素描
著者等紹介
ベルスマ,ルネ[ベルスマ,ルネ][Bersma,Ren´e P.]
オランダ・ロッテルダム生まれ。1959年、家族とともにカナダ・モントリオールに移り、同国ロヨーラ・カレッジ、カールトン大学で古典語学を学ぶ。卒業後、カナダ国籍を取得し同国外交官として東南アジア・南アメリカ・ヨーロッパ諸国に赴任。1995年退官。ベルギー・ブリュッセル在住
松江万里子[マツエマリコ]
1964年神戸生まれ。早稲田大学教育学部、国際基督教大学大学院比較文化研究科博士前期課程修了。ドイツ日本研究所図書室勤務を経て、1998年より現在までルーヴァン・カトリック大学(ベルギー)文学部東洋スラブ学科専任講師として、日本語及び日本文化研究入門を担当すると共に、同大学東アジア図書館にて日本関係資料整備を兼任。現在「蘭学時代以降のオランダ語事情・東南アジアに於ける日蘭関係」を主題とする博士論文準備中
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感想・レビュー
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印度 洋一郎
4
1817年、長崎の出島にやってきたオランダ人女性。歴史に記録されている、日本に渡来した初の西洋女性ティツィア・ベルフスマの人生を、その子孫が綿密な調査の上で書き起こした珍しい本。当時の長崎はおろか、日本中に「異国の女性」としてセンセーションを巻き起こし、色々な絵画や長崎の土産物の像にも、その姿がとどめられているとは知らなかった。結局、夫であるカピタンの根回し不足もあり、数カ月後に幕府の差金によって国外退去させられたが、この地球を半周する旅によって、彼女は消耗して帰国後間もなく亡くなる。悲劇的な話だ。2012/09/29
kira
0
自分のご先祖のことを調べて、本に出来るって、作者はきっととても楽しかったのではないかと思いながら読みました。しかし、この頃の女性の過酷な運命にはお気の毒としか言いようがありません。2013/10/10