出版社内容情報
○トルクメンの歴史概説 ○トルクメン人の生活 ○現在のトルクメニスタン ○トルクメンの女たち ◎トルクメンの装身具 ○頭飾り ○こめかみ飾り・耳飾り ○鼻飾り ○髪飾り ○首飾り ○胸飾り ○背飾り ○護符と護符入れ ○腕飾りと手飾り ○衣服と衣服用留め金具 ○櫛、化粧道具類 ◎じゅうたん物語 ○英文解説 ○参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
びっぐすとん
18
図書館本。『乙嫁語り』で興味を持った中央アジアの装身具。遊牧民の女性は全財産を身につけて移動する必要があるので、総重量は6~8キロに及び、重さで脊椎を損傷する人も多かったとか。手の込んだ細かい細工には護符の意味もあり、彫りの深い顔立ちに映えるせいか、化粧はしないらしい。ソ連侵攻後急速に散逸し、現在きちんとセットで揃っているものは少ないらしい。見応えのある装身具だが、実際身に付けている写真が沢山あればなお良かった。これだけの装身具着けて馬に乗るアミル凄いな。(←『乙嫁語り』の話)肩凝りそう。2020/05/19
びっぐすとん
17
再読。『乙嫁語り』で嵌まった中央アジアの民族衣装。何度も図書館で借りていて手元に欲しいなと、ダメ元でブックオフオンラインに登録してたら手に入った✌️2年くらい登録してたかな?図録は機会を逃すと中々入手出来ないから嬉しい😆アミルの胸飾りやカルルクの帽子、タラスの額飾りはこんな感じなのかとワクワク。全財産を身に付けて移動した遊牧民の女性はその重さで苦労したようだけど、彫りの深い顔立ちに良く似合いそう。化粧はあまりしなかったようだけど、目鼻がハッキリした上にこれだけ装身具があれば化粧は不要だよね。目の保養😍2022/04/25
アイアイ
17
トルクメニスタンの女性は彫りの深い顔立ちでほとんど化粧をしないと書いてあり、現在ニュースキャスターの化粧禁止などの法律もある。完全防備の重い装飾具。中近東のイスラム圏で青い目が邪眼で不吉だから護符を身に着けると いう事も驚きました。じゅうたん物語も面白かったです。▽図書館2015/09/04
くれは
6
かつてトルクメンの女性が身につけていた装身具は、邪眼や流血から身を護るための護符としての役割に加え、いざという時のための蓄財という実利的な役割を兼ねていたそうだ。そういった理由もあってか、呪術的な意味でつけられていた赤い石は、特に貴石でなくても赤ければなんでも良い一方で、地金は本物の銀だったというのも面白い。なおこれらの装身具は近代になってバラバラに売り払われ散逸してしまい、「揃い」で残っているものが皆無のため、どのような組合せで身につけられていたか、今となってはもう正確には判らないのだとか。2017/01/23
六点
3
『乙嫁語り』を読んでいる人なら、興味深く読める美しい本。解説も充実しており支那の銀貨を鋳潰して製造されたものであることや、一通り全ての装身具を装備すると15~6kgにもなり脊椎を損傷する人も多いなど、美のためなら死んでもいい女性の執念に東西など無いことなど新知見も得られた。ポトシや石見銀山からシルクロードの国への遠い銀の旅路を想像するだけでも、かなりのロマンである。2017/09/22
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- 和書
- 鬼哭の銃弾 双葉文庫