生き生きした現在―時間の深淵への問い

生き生きした現在―時間の深淵への問い

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  • サイズ A5判/ページ数 310p/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784938427429
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C0010

内容説明

「生き生きした現在」とは、フッサールの現象学の最終的な到達点である。それは、流れつつ立ちとどまる、時間の根源的なあり方である。本書は、フッサールの分析を跡づけながら、この原初的な出来事のうちに含まれる問題性を明らかにする。このことを通じて本書は、事象に即しつつ、フッサールを乗り越えてゆく。読者に時間という事象の問題性をともに考察することをうながし、同時に、現象学的思惟の新たな可能性を拓こうとする優れた研究である。

目次

第1部 世界経験の静態的および発生的な原様態としての現在化(研究の最初の問題圏への拡大;知覚現在のさしあたって呈示可能な諸構造;知覚世界の原構成としての現在化;未来予持;ノエマ的時間化とノエシス的時間化との区別;遍時間性の構成)
第2部 自我の生動性の原態様としての生き生きした現在(研究の第二の問題圏への導入;徹底した還元;自己現在化と自己構成;生き生きした現在の謎;遍時間的な〈とどまる今〉としての立ちとどまる機能現在;生き生きした現在の謎を〈立ちとどまること〉と〈流れること〉の統一という謎へと導き帰すこと)
第3部 匿名的な〈とどまる今〉への遡行の試み(問題設定;「絶対的事実」としての機能現在;共現在と自己現在との類比;「私は作動する」における自己共同化;自己共同化と目的論)
文献目録
フッセリアーナ対照表

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Z

6
糞難しかった。古典的な著作にあるような難解な用語が使われるわけではないのだが、著者の疑問、あるいは現象学の抱く疑問が、普通の人ならスルーするようなこと(どのように流れる時間のなかで、自己や外界の同一性を保持するかなど)で、問いを共有するのが難しかった。著作自体は議論の運びや問いのたてかたは明晰で、優れていると思う。2024/06/27

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