出版社内容情報
最近の心臓手術は安全なものになった。それは低温と薬剤による心停止下に手
術する方法、心筋保護法の開発によるところが大きい。本書はその理論と実際
をわかりやすく、かつくわしく述べたもので、欧米諸国で高い評価をうけてい
るものの翻訳である。
内容説明
この本を著わす目的は、cardioplegiaの現在の状況を概説すること、その作用と効果を規定する重要な因子を明確にすること、実際的な実験的使用のガイドラインを示すこと、そして未だ明らかにされていない領域や、将来の展望を示すことにある。
目次
心筋保護―最初の25年(歴史的考察)
心筋障害の病態生理―虚血と再潅流(虚血と再潅流:組織傷害の進展と予防;心筋組織障害の研究のための実験モデルと指標)
心筋保護の諸方法(心筋保護法の比較)
心筋保護法の基本的原則(基本概念;低温;心筋保護液の組成;組成と投与の基本的原則)
虚血前後の処置(虚血前後の考察)
化学的心筋保護法の臨床応用(臨床使用されている心急保護溶液;臨床上の心筋保護液注入の技術的問題;心筋保護を使用した心臓手術の評価法と結果)