出版社内容情報
《内容》 ――本書の特徴――
1.学ぶ楽しさ――中医学の教材として
・方剤という窓口から,広大な中医学の世界へ入ることのできる本。
・背後にある理論とつなげて,方剤を理解する。
・原典のほか,歴代の多様な用法,関連する理論・手法を紹介。
・1970年代以降の現代中医学の研究成果も盛り込む。
2.使う楽しさ――臨床の実用書として
・方剤ごとに「適応証」「薬の作用」「使用法」を分かりやすく解説。
・方剤を「さまざまな用薬法の集合体」と捉え,多くの応用例を紹介。
・常識的な使用法のほか,広い範囲にわたる発展的用法も知る。
・「漢方製剤の使い方」から「生薬の処方」まで,段階的に理解する。
・ 図解・表解でわかる方剤の意味。
・比較方式で各方剤の特徴を解説。
3.著者から読者へ(著者は,10年間中国に留学,日本人として史上初の碩士=北京中医薬大学大学院修士課程卒)
この本は、私が理想とする「方剤学の教科書」を形にしてみたものです。
方剤学の教科書とは「履歴書の束のようなもの」に過ぎないと、私は考えています。どんなに有能な人でも、履歴書をみただけでは、その人材を適材適所で使いこなすことはできません。それは方剤も同じです。「その方剤は、どんな理論に基づいて作りだされたのか」「その理論は、どのように生まれたのか」「その後どのように受け継がれ発展したのか」、1つの方剤を理解するには、その周辺の事情をたくさん知る必要があります。……少なくとも「履歴書の束からは脱皮したもの」として、本書を世に送り出したいと思います。
《目次》
まえがき
凡例
六味地黄丸
知柏地黄丸
杞菊地黄丸
独活寄生湯
二陳湯
温胆湯
四物湯
四君子湯
香砂六君子湯
平胃散
かっ香正気散
補中益気湯
帰脾湯
血府逐お湯
補陽還五湯
逍遙散
竜胆瀉肝湯
黄連解毒湯
防風通聖散
玉屏風散
方剤索引
疾病・症状索引
病証索引
用語索引